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私のドリームタイム |
08月05日 (水) |
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アボリジナルは、過ぎ去った時代、つまりすべての感覚が働き、人間がすべて大地の一部であった時代を言い表す言葉を持っています。それは「ドリームタイム」。
しかし、人間はみな、自分だけのドリームタイムも、もっているのです。というのも、めいめいのドリームタイムは誕生の瞬間にはじまるのですから。いや、それ以前に闇の中で、母親の肌をへだてて外界の物音を聴いているときに、もう始まっているともいえます。・・・・・
これは、ラボライブラリーの中の,ロジャー・パルヴァーズさん原作の「ドリームタイム」の中の言葉。
「ドリームタイム」を解釈、理解し、それなりの感覚で受け止めて、テーマ活動で表現するのは難しかった。
また物語の中から。
・・・・・あらゆる幸せは悲しく、悲しみはまた喜びなんだから。そして全世界の未来を見るがよい・・・・・それも来週とか来年などでなく、何千年も先の未来、何万年もはるかかなたを。・・・・・・ドリームタイムでは、過去と未来が、何の矛盾もなく、現在に溶け込むのだ。・・・・
・・・・ずっと昔、白人がこの土地へ来て、発見者はおれだ、といった。われわれ黒い肌の人間が、ドリームタイム以来ずっと住んでいたにもかかわらず。わたしらは大地の恵みを受けて生きていたから、彼らがもたらしたものは、何一ついらなかった。かれらは何をもってきたのだろう? われわれにはなかった病気だ。・・・・・
・ ・・・太陽は、オーストラリアの広大な砂漠の上空に昇りつつあり、ウルルが燃えている。明けていく一日への思いに熱く、しかもこの大地ばかりか日本やアメリカなど至る所で死んだ者の血にどっぷり赤く染まったウルル。・・・・・
ライブラリー「ドリームタイム」の、一句、一節を頭の隅に置きながら、この2月、私はウルルに旅をした。うれしい、素敵なときをすごした。私なりの「ドリームタイム」。深い、遠い、畏怖さえ感じる瞬間があった。言葉にならないものも、「絵」にしてみよう。・・・わたしのドリームタイム。
先日、ウルルの登山が禁止されると報じられた。うれしいことであった。守らねばならぬものは、大切にしよう。
「ドリームタイム」・油絵・30号
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