クリント・イーストウッド
グラン・トリノGran Torino2008年
映画としてとてもいい出来で、見応えがあり、佳作だと思います
お薦めします
『ローハイド』で若いカーボーイであった、
あのクリント・イーストウッドも今や78歳です
以下ネタばれあり これから見る方は見てからお読み下さい
見終わった直後は9点の評価だったのですが4、3日して7点に評価を下げました
それは
最後に「闘った」相手が町のチンピラギャングたち
主人公の老人が恐くて、腹いせに銃を家に撃ち込んだり
隣家の姉弟を襲ったりするような、こどもたちであり、
拳銃を持っても、手が、震えているような連中だった
立ち向かうのが巨大な圧倒的な的な悪ではなく
大の大人がこんなこどもたちを相手にしていていいのとも思えてきた
妻の死後どう生きていいか、
死場所をさがしていた老人の気持ちはよく描かれているが
相手にさせられてしまった少年たちはあわれでもある
こんな連中は死んだ方がいいという思想が
殺すことと結びついていない展開は物語として素晴らしいが
相手の卑小さが悲しくもある
これで7点に下げた
しかし
アメリカンヒーローの終焉は、かっこいいものとしては、終われない
アメリカンヒーローは現代社会では卑小な相手ぐらいしか倒せない
それが現代であると
意図して描いたのだとすれば10点を献上したい
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