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大地の恵みとその労働に感謝 |
05月21日 (木) |
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ラボっ子のお母さんとして出会ってから40年のお付き合いになるYさんのうちは、元は専業農家。私の家のすぐ近くにも、Yさんの畑があり、私がラボ・パーティを開講するとき、まだ家がまばらなこの地域に私は、張り紙をした。畑仕事に来たYさんは、それを見て、私のMSにきてくれて、Yさんの子ども二人が入会した。うちの第一期生だ。そんなお付き合い。
今ではこのあたりの土地で農業だけをやっていくのは、大変だと言う。だから勿論息子たち若い夫婦は別の職業を持ち、日常の仕事として畑仕事をするのは老夫婦の仕事となる。
Yさんからは、いつも新鮮な野菜が届く。つい最近は、かわいいにんじんが届いた。「これは、普通は、捨てるのよ。でもね、いためて食べれば、おいしいから」と。
私は毎年もらうので、「あ、またこの時期になったのだ。うれしい。」と思う。間引きをされたにんじん。〔太さ1センチもないくらい〕この葉先は、やわらかくて、Yさんの言うようにごま油の風味を生かしていため煮にするのもいいし、私はさらに、パセリ代わりにサラダのトッピングにしたり、チジミ風にやいたり、遊び心で、かわいいにんじんをその姿のまま塩茹でして添えて楽しんだり・・・と、こんな栄養をたっぷりと楽しみながら取らせていただく。
さらにこれに続く楽しみは、きっとしばらくすると、少し大きくなったにんじんが(太さ2センチくらいか)間引かれて、届く。それから、「あ、こんなに大きくなったのね」と言える立派ないい姿のにんじんが届く。(これがスーパーに売っているにんじんの形)・・・それから、次には、最後のにんじん、大きくなりすぎたり、先が二股になったり、実りすぎて割れてしまったり、・・・Yさんは「いいところだけ食べてね、捨てていいよ」と言って、置いていく。私は、「ありがとう、ありがとう」と感謝、感謝で、いただいた野菜はすべて、新鮮なうちに調理して、冷蔵、冷凍を利用して、うまくいただくようにしている。一本のにんじんにも相当の労働がかかっている。にんじんの生育と、Yさんの仕事を感じながらの食卓は、温かいものがある。
私は、「商品は持ってこないでね」と言うのだが、二股になった太った大根や、大小さまざまの泥のついたイチゴや、曲がったきゅうりなど、いろんな顔があったほうが楽しくて安心できる。本当はスーパーに並んでいる、綺麗な規格品のような野菜のほうが不自然なのだと思うけれど、それはそれで、そのような栽培方法と規模で、また現代の流通のあり方で、手に入るようになっているのだから、ありがたいことではあるが、自然、大地の恵み、そこにわれわれの生命が維持されるのだということは忘れてはならない。
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