|
|
|
|
|
[一覧] << 前の日記 |
次の日記 >>
|
川手鷹彦氏講演会 |
05月17日 (日) |
|
今日はテューター研修でした。
子どもたちは主人の実家に前日から泊まりに行っていたので、午後に講演をされる川手氏の本も家でじっくり読めました!
さて、午前中は今回の新刊ライブラリーのためのバリ島研修旅行に行かれた3人のテューターの報告でした。
バリの神事であるランダの舞についてあれこれ語ってくださったテューターの話に自分もランダの舞を見に行ったかのような錯覚さえ感じるようなその強い感動が伝わるお話。
絵本の絵を描かれたシカさんという方がおっしゃったという「生きているうちに死の準備をしなければばらない。その死のことをよく考え、理解できてこそ生の大切さを知り、生きることに感謝しなければならない」という言葉が心に残りました。
オモシロおかしいテューターの話に笑ったりし、お昼ご飯を済ませたあとはいよいよ今回の新刊「ドゥルガの女神」を書き下ろした川手鷹彦氏のお話です。
まず最初にライブラリーにも出てくる川手氏が作ったという歌の内容について、そこに込めた思いを語ってくださいました。
川手氏は「心の保護を求めるこどもたち」の治療教育にあたっておられるのですが、お話を通して、感性が研ぎ澄まされ、感覚が豊かな方なのだなと思いました。哲学的な、深い話をされ、自分自身のあり方を考えさせられた講演会でした。
ゲーテの言葉を引用され、太陽の昇る音を何故聞けるのか?
現代社会に生きる私たちは感覚が鈍くなっていて、自然の音を感じたり、風を感じたりということができなくなっている。
海は青?それは時代によっても場所によっても見え方が違うが、そういう色彩感覚さえ鈍くなっている。
確かにラボで子どもたちに絵を描かせると小さい子ほど色にこだわらないのが、だんだん海は青、草は緑に描いてしまう。でも実際に自然の中でよく見たら、それぞれ違う色に見えるかもしれない。
学生時代、「あ、春のにおいがする」と風を感じてそれを言葉にしていた友人に感動した覚えがある。
そういうものってテレビや本で見るよりも実際に自分の目や鼻、肌で感じることが大切で、大自然の中の自分を感じることで自然や生き物への畏敬の念が自然と生まれるのだろうなと思いました。
また、ことばの持つ力について、人と人とが関わるとき、表面ではなく、心の中から出てくることばを聞けるかどうかが大切で、子どもと関わる私たちに、きちんと心がこどもたちにむいているかどうかが大切なのだとお話されました。
だから、「私口下手で、話をするのが苦手で、と言う人も決して自分を卑下する必要はないですよ」という川手氏のことばに、実は話すことにおいて昔からコンプレックスを持っていた私(今はそういうとおどろかれますが)ほっとするとともに、私はこどもたちの心の声を受け止めてあげられているだろうか、そうありたい、と思いました。
川手氏は自らのラボっ子時代の体験もお話の中でされていましたが、
子どもの力と能力、可能性は無限である!ことを自ら証明されたようなラボっ子だったのだなと思いました。
これからテーマ活動を発表にむかっていくにあたって、私は決して型にはめようとするのではなく、子どもたちの可能性を伸ばすような活動をしたいなと思いました。
最後にテューターへのプレゼント。それはパウロのコリント人への手紙の一部。
新しいものを生み出そうとするこどもたちはそれを自分のこどもだと思う。その新しい誕生には苦しみも伴うもの。その誕生に立ち会う時に教師ができることは、誕生を素晴らしいと思い、励まし、ほめたたうこと。それが愛である。
毎週言うこと聞いてくれないラボっ子たち。どうしたものかと頭を悩ませたりもする。でも、愛のあるラボをやっていきたい、心は一人ひとりのほうをしっかり向いていたい。「ぼくやらなーい」といいながらも毎週やってくるあななたちがその場所でたくさんの発見や新しいものを生み出せるのだと信じて。
感覚が損なわれつつある現代に生きる日本の子どもたちへたくさんのメッセージをライブラリーに込めてくださったのですね。
川手さん、ありがとうございました!新刊が届くのが楽しみです。
|
|
Re:川手鷹彦氏講演会(05月17日)
|
|
|
はみさん (2009年05月18日 01時28分)
マーシャ嬢さん、
レポートを拝見して、あたかも講演会に参加できたかのように感動を覚
えました。ありがとう。
わたしも話すことが苦手。誰かに何かを伝えようとすると、
空回りしてしまうのです。
これからは「こころの声」にもっと耳をすますように
心がけたいと思いました。
|
|
Re:Re:川手鷹彦氏講演会(05月17日)
|
|
|
マーシャ嬢さん (2009年05月18日 11時29分)
はみさん
読んでくださってありがとう!つたない文章ですが感動が伝わって嬉し
いです。
心の声をきくのは簡単なようで難しい。でも難しいようで実はシンプル
なことなのかなあって思います。
またおしゃべりしたいですね。
|
|
|
<< 前の日記 |
次の日記 >>
|
|
|
|