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ロミオの悲劇から成長へ!? 05月03日 ()
グリフィス氏が、中高生グループに訪ねてきてくれた日は、残念ながら、中3の受験生も、テスト前の高校生も欠席で、中学生しかいない日だった。

何しろ、なんの予告もなく、突然の訪問だったので、みんな、いつもの、インターン訪問のノリで、
”Hi!" とか、気楽に挨拶。
゛Griffth !? sounds like Grifon ?"
" Yes, It sounds like . Because my name came from the last name of Wales' kingdom"

私が、グリフィス氏を、子どもたちに紹介すると、

グリフィス!? グリフォン みたい!!

グリフィス氏:そうだよ。私の名前は、ウェールズの最後の王様の名前からきている。私は、その子孫にあたるから。

みんな:え~!!!(一気に、グリフィス氏を見る眼差しが、畏敬の念に、、、)

それでも、怖いもの知らずの中学生。中に、帰国子女のN君が、いたので、通訳して~!!と彼を頼りに、気楽に日本語混じりの英語で、質問を始めた。
(私は、せっかく、こんな機会はないと、ビデオの用意で四苦八苦していたので、勝手に自分たちで、グリフィス氏を囲んで始めていた)

“ロミオとジュリエット”は、なぜ、死ななければいけなかったのか、いまいちこの話の面白さがわからない。

゛結局は、連絡の行き違いで、起きたことだから、携帯電話があったら、こんな悲劇はおこらなかったんじゃあ~ないの?”

゛ジュリエットとロミオの年で、いくら、すごく、好きになったからって、死ぬこと自体が、ありえない、、、”

゛ロレンス神父は、善かれと思ってやったって言ってるけど、もともと、この人が悪いんじゃあないの?”

彼らの質問に、大変、ゆっくりと、丁寧に語り始めてくれたグリフィス氏。
=まづは、携帯があっても、なくても、人生の中には、行き違い 思惑通りにいかないことは、たくさんある。
実際、この秋、公演する予定のホワイトホースシアターの『ロミオとジュリエット』は、現代を舞台としているから、携帯で話すシーンも、あえていれてある。
死ぬほど好きになるという背景には、この時代の結婚が、自分の意思できめられるものではなく、親が決め、宗教や、人種が違えば結婚できないという呪縛の中にいる、ふたり、しかも、敵対関係にある両家の角質は、殺し合うほどの争いだった。
そんな状況で、14歳のジュリエットが、
一日目で、生まれて初めて人を好きになり、
2日目で、結婚の誓いをたて、結ばれ、
3日目で自分の夫になった人が殺人の罪で追放になり、二度と会えない事になり、味方だと信じていた乳母も、両親も自分をわかってはもらえないと思いこみ、一人で、パニック状態に陥っていった。
そして、藁にすがる思いで、ロレンス神父の計画にのり、4日目で、命をたってしまう。

これは、物語ではあるけれども、14歳と17歳という年齢の若者だからこそ、まっすぐで、純粋で、孤独で、ひとりよがりで、冷静さを失うアンバランスな精神状態な時だからこそ起こりえる事、どの時代でも、どこの国でもね。

君たちの年齢で、この物語を、演じる体験してみることは、今の自分を見つめる、とても良い機会になると思いますよ。

氏のロミオ役の迫真の演技に刺激を受けた、中2のK君は、その後、ロミオ役をやりたい!!と言い出した。

3月のはじめ、受験が終わり、受験生と高校生、フルメンバーが顔揃え、いよいよ役を決める時に、みんなは、よくよくK君に、「本当に、ロミオ役をやりきれる?」と念を押した。

なぜなら、これまでも、彼は、ラボのテーマ活動の際、一番セリフの少ない役しか選ばない、いわゆる、チョー後ろ向きラボっ子の部類であるから、、、(部活が大変なことを言い訳に、、、)

日を追うごとに、動いて、深めてを繰り返し、佳境に入ってきても、K君の態度は変わらない。。。。私も彼を信じたい気持ちはありがならも、発表の日は、迫っているし、、、4月に入って、セリフの後追いもできていないので、老婆心ながら、前半、後半を分けたら?と提案するが、自分がやると、言い張る。。。。

29日に発表なのに、その1週間前に全くセリフが入ってない!!それでも、笑ってごまかそうとする彼の態度に、女子の怒りは爆発。

高校生女子が前半を、急きょ受け、サポートすることにはしたが、しかし、発表4日前に、実は、CDが家になかったと、ロミオ役のK君が、みんなに告げる、、、

全員が、、、唖然。(実は、他にもCDを聞いていない男子が2人いたのだが、、)
もう、発表は諦めたら?と私。
 泣き出す子、黙りこくる子、、、、怒りをあらわにする子、、、
それが、土曜日の夜のこと。私は、彼らに決断をゆだねた。
どうするかも、自分たちで、決めればいい。やるって決めたのも自分たちなのだから。

高3のHちゃんは、ロレンス神父をやりきって、最後のテーマ活動にして、ラボの活動に区切りにする、と決めていたのに、、、はてさて、、

日曜日から、発表当日の水曜日の4日の間に、結局、彼らはなんとかして、4時からの発表を、やり遂げた。

緊張感にあふれた素晴らしい発表だったと思う。涙がでるほど。(安堵の涙!?最悪の悲劇を想定していたから、、!?)

本人たちは、不本意で、100パーセント満足はしていないだろうが、、

ぎりぎりのところで、K君も、それをフォローした女の子たちも、悲劇にならずに、悲劇をやり遂げた(!?)という点と、
ここまで来る過程で学んだ事は、それぞれ大きかっただろうという点で、私は良し!とする。うん!

中学生を見ていると、はらはらする。
子どもと大人の間、過信と不安のはざま、最悪と最善の間、孤独と仲間、反発と甘えの間、まるで振り子のように揺れる、そのアンバランスな状態こそが、とてつもない可能性を爆発させる原動力なのかもしれない。彼らは、起爆させる刺激さえ与えれば、大人では、到底なしえないような力を発揮する。

今日の夜、NHKの番組で、天平の阿修羅像の3つの顔、左、真ん中、右の違いは、実は、青年の成長の過程を表している事を言及していた。(そ、そうなんだ~、知らなかった。左右の顔は、写真に写ってないから、見たことないし、、、)
テレビに映った、見たことがなかった3つの顔を、じっと見ていたら、一人ひとりの中学生、高校生の顔と重なった。殻に閉じこもりそうな不安、苦悩と希望のはざまで見せてくれる最高の笑顔を見る瞬間は、胃痛を抑えながら、テューターやってて、良かった~!!と思う瞬間である。

追伸:国宝、阿修羅像を360度から、国立博物館平成館で、特別展示されている様子。右のアスベルさんの日記に掲載されているので、詳しくは、そちらでどうぞ。あ~!!私も、本物、観に行きたい!!!

 
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Re:ロミオの悲劇から成長へ!?(05月03日) >>返事を書く
candyさん (2009年05月08日 11時28分)

訪問ありがとうございました。

私も訪問しながら読み逃げでした(~~;)
ロミオとジュリエットに関する、グリフィス氏のお話とっても参考にな
りました。今年はマイパーティで是非取り上げようと思っていますの
で・・・
さて、発表前のはらはらドキドキ、ラボっ子とテューターの関係って何
処も同じだなあと思いながら読ませていただきました。
マイパーティでも15周年の国生み発表のとき1週間前に「もう、これ発表
するのやめる?自分達で判断して!!」とぶち切れてしまったのを思い出
しました。結局ラボっ子たちは本番はすばらしく自分達でも思い出に残
る発表をやり遂げましたが・・・テューターは胃が痛い(><)
Re:ロミオの悲劇から成長へ!?(05月03日) ・ >>返事を書く
Samiさん (2009年05月09日 14時09分)

グリフィス氏のお話も面白かったし、中学生の話も
うちでもさもありなん、と興味深く読ませて
いただきました。ほんとに中学生は、
いいこと言うかと思えば、実際が伴っていなかったり、
でもそこまでラボが続けば、成長していきますよね。
ありがとうございました。
ホワイトホースがんばりましょう!
Re:ロミオの悲劇から成長へ!?(05月03日) >>返事を書く
さいけるさん (2009年05月20日 21時39分)

はじめまして!

遊びに来させてもらいました。
さいたまのさいけるです。
素敵なホームページですね。
ラボルームも!
ロミオの悲劇の話もひきこまれました。
まだまだ駆け出しなのでいろいろ学ばせてください。
Re:Re:ロミオの悲劇から成長へ!?(05月03日) >>返事を書く
さとみさん (2009年05月20日 21時59分)

さいけるさんへ

こちらこそ、お世話になります。。

まだまだ駆け出しなのでいろいろ学ばせてください。
----------------------------
→いえいえ、駆け出しも、ベテランもないのです。

だって、ラボは毎日が生き物だから。
まるで、アリスの帽子屋が言ってる、TIME と同じです。

どんなラボ(時間)だったのかが、唯一計ることができる基準なのでし
ょうね~

全く、やる気をみせなかった中学生男子、その後
、シェイクス=ピアは、いったい、当時のキリスト教とこの時代の政治
をどう見ていたのか、なんて、ちょっと、高校生が世界史の時間に、聞
いてきた話をしてくれたら、

、『悪魔と天使』の話にも発展して、

ラボハウスライブラリーの本棚から、『ダビンチ=コード』を借りてい
き、一気に3巻読んだ、面白かった と2週間で読み切ったようです。

彼の中では、『デス=ノート』の悪魔の存在も、ずっと気になっていた
ようで、『ロミオとジュリエット』のラボの本の中の、悪魔?死神の絵
と結びついたようで、、、

どこで、どんな好奇心につながって、その好奇心が何に熟成されていく
か、こちらも、計りきれませんね~
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