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映画『ワルキューレ』/映画会『暗殺者のメロディ』 2009/03/30の日記 |
03月30日 (月) |
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ヒトラー暗殺事件を描いたトム・クルーズ主演のハリウッド映画
歴史、戦争、サスペンスというジャンルか・・・
それでも
かなり史実に忠実につくった映画らしいので見に行った
朝第一回の回はたった4人であった これはちょっと意外
ヒットラー自殺の1年ほど前に試みられた
ドイツ軍の将校による組織的な計画によって実行された
ヒットラー暗殺とその後の権力掌握作戦である
反乱など非常事態に備えて準備されていた『ワルキューレ作戦』を使って
権力を掌握する作戦であった
残念な事に爆発はしたがヒットラー暗殺は失敗に終わり、
権力掌握もできず
戦争を早く終結する事はできなかった
私の興味はヒットラーという圧倒的な力に
どのような組織的な抵抗が試みられたのかであった
言語が英語である事や主演が有名俳優である事はあまり気にならず
丁寧につくられた描写によって事件の経過を追う事ができた
将軍、警察長官を含め多くの人たちが関わった組織的な行動であったこと
暗殺失敗の原因、権力掌握失敗の原因などよくわかった
関わった人の多くと嫌疑をかけられた人までも
反逆罪として断罪され、戦争は続いた・・・・
ヒットラーは狂人だというドイツ軍将校である暗殺者たちの認識は
祖国ドイツのためにヒトラーを倒す、であった
しかしながら当時のドイツ国民、兵士たちはヒットラーを指導者として敬愛している
そのなかでの暗殺計画が持たざるを得ない困難・・・・
暗殺者たちの勇気、震え、思惑、小さなミス・・・・
ナチス親衛隊に対抗する『ワルキューレ作戦』実行の武装部隊は・・・・
映画会ー今日は『暗殺者のメロディ』へまわる
この映画会への参加は久しぶり
映画をめぐるレポートがいつも素晴らしいので来られる時には参加ししている
『暗殺者のメロディ』はジョセフ・ロージー の1972年の作品
原題 "The Assassination of Trotsky"
1940年メキシコ、メキシコ・シティーにおけるトロッキーの暗殺を描く
ジョセフ・ロージーはマッカーシズム/赤狩りを逃れてアメリカから脱出
イギリスへ亡命した監督である それ以来アメリカに戻っていない
革命家トロッキーはレーニンの死後
スターリンとの政争に敗れ、国外追放となり
この時点ではメキシコで活動している
トロッキーの最後の日々、暖かい人柄、卓越した能力が
リチャード・バートンによって描かれる
支持者によって守られた家に住んでいるが誰とでも会う
暗殺者はトロッキーの友人である支持者の女性の男となり
トロッキーに近付く
何度かのためらいの後暗殺が決行される
歴史のもしは無意味だというが
スターリンではなくとロッキーが政争に勝っていれば
スターリンの一国社会主義ではなく、トロッキーの国際連帯の方針から
ファシズムと闘えたかもしれないし
ヒトラーとソ連の取り引きによって、
反ファシズムの連帯が成立しなくなるという事もおこらず
現代史は大きく変わった事だろう
映画制作はつくられた年代にわかっていることをもとに忠実につくられた
その段階では暗殺の背景がスターリンの指令による事はハッキリしていたが、暗殺者の動機は不明であった
暗殺者をアラン・ドロン、利用される女性をロミー・シュナイダーが演じた
暗殺者の逡巡、理解できない男の行動へのいらだち、焦燥など
2人とも難しい役に努力している
しかしその逡巡、いらだち、焦燥は
当禅観客にとってこころよいものではなく・・・・
その後暗殺者の弟へのインタビューなどあり
暗殺者の母がバルセロナの共産党員であり、母に強く影響されていた事が
今ではわかっている
母はトロッキーの家の前に逃走用の車を止めて犯行の終わるのを待っていたという
トロッキーの叫びによって駆け付けた護衛によって暗殺者は捕まった
(スペイン市民戦争の時の共産党とトローッキー派やアナキストとの対立ががここにもつながっている)
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