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『麦の穂をゆらす風』2008/08/30の日記 |
08月30日 (土) |
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『麦の穂をゆらす風』
The Wind That Shakes The Barley
ケン・ローチ 2006年
ケン・ローチはイギリスの映画監督
イギリスの抱えるさまざまな社会問題に真摯に取り組んできた監督です
この自由な世界で (2007年)
麦の穂をゆらす風 (2006年)
明日へのチケット (2005年)
やさしくキスをして (2004年)
セプテンバー11 (2002年)
SWEET SIXTEEN (2002年)
ある鉄道員の物語 (2001年)
ブレッド&ローズ (2000年)
マイ・ネーム・イズ・ジョー (1998年)
カルラの歌 (1996年)
大地と自由 (1995年)
レディバード・レディバード (1994年)
レイニング・ストーンズ (1993年)
リフ・ラフ (1991年)
ケス (1969年)
夜空に星のあるように (1968年)
英軍が突然村を襲う
ブラック・アンド・タン部隊と思われる乱暴な兵隊たちである
集会は禁止だとそのときいた男たちの名前を聞いてゆく
ゲール語で答える高校生
反抗した末、納屋の中に連れ込まれて殺されてしまう
医師になり、ロンドンに行く予定だった主人公が行くのをやめ
反英闘争に参加することを決める
英国からの独立戦争に立ち上がる若者たち
そのリーダーは主人公の兄である
銃も満足にないが野外での訓練
英軍へのテロ、待ち伏せ攻撃が始められる
英国に忠誠な地主による密告により、隠れ家の廃墟で
たくさんのメンバーが英軍に捕まる
英軍による拷問に耐える
アイルランド出身の英軍兵士がいて牢の鍵を開け、一緒に逃げる
地主の密告とわかり、館へゆき、地主を人質として連行する
(吸い取り紙からわかったとこのことを伝えてきたのは
アイルランド人メイドだった)
地主に話をしてしまった使用人である少年も連れ去る
主人公たちの仲間だったが、彼は少し知恵おくれだったため
聞き出されてしまった
一緒に逃げられなかった仲間の解放を要求するが皆処刑されてしまう
報復として地主を処刑する、話してしまった仲間の少年も裏切り者として・・・・
少年の母に少年の死を伝え、少年を埋めたところまで案内する
母親は歩いた長い間一言も口をきかなかった
そこで「二度と顔を見せないで」と言われる
戦い、英軍との停戦、交渉
独立時の条約派と条約反対派による対立
北アイルランドを英国に残すことの是非を巡っての対立であった
内戦となる
兄と弟は別々の道へ 主人公は条約反対派
内戦の中で今度は弟が捕まり、処刑されることになる
兄は弟に条約反対派を裏切ってくれるように頭を下げるが
弟は断る
「裏切った仲間を殺したことがある自分が、裏切りをすることはできない」と
弟の処刑
弟の死をその恋人に伝える兄
「二度と顔を見せないで」・・・・
美しい風景の中にあったアイルランドの悲しい歴史を描き出した力作である
実際にアイルランドに行って
こんな狭いところ、北海道より小さい、ところで英軍と戦うのは大変だと思った
海に囲まれて逃げ場はなく、
森は少なく、丘陵は続くが高い山はない
隠れられない地形だ
何しろそれほど高くもないタラの丘からはアイルランドの3/4が見えると言うのだから・・・・
民衆の支持があってかろうじて戦えたのであろうか
『ライアンの娘』ではドイツとイギリスが戦争中である
村人たちの誰一人としてイギリスの勝利を願うものはない
ドイツが勝つことを望んでいる
反英闘争のためドイツから届けられた武器を積んだ船が嵐の中
ミラノ近くで座礁してしまう
船から流れ出した武器の入った木箱を村人たちが総出で嵐の海から拾い出すのである
何度敗北しても、敗北したと認めず、戦い続けるアイルランド人
彼等には勇猛な戦士であった祖先のケルト人の血が流れている・・・・
ジョン・フォード映画の主人公たちにも
『風とともに去りぬ』のスカーレットにも
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