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スペイン映画『蝶の舌』 |
01月27日 (日) |
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小さな映画会でスペイン映画『蝶の舌』を見た
La lengua de las mariposas
監督 ホセ・ルイスダ・クエルダ
製作総指揮
ホセ・ルイス・クエルダ
フェルナンド・ボバイラ
マヌエル・リバスの同名小説の映画化
脚本
ホセ・ルイスダ・クエルダ
ラファエル・アスコナ
マヌエル・リバス
出演者
マヌエル・ロサノ
フェルナンド・フェルナン・ゴメス
音楽 アレハンドロ・アメナバール
撮影 ハビエル・サルモネス
配給 アスミック・エース
公開 1999年9月24日 日本公開2001年
1936年、冬の終りを迎えるガリシア地方の小さな村
仕立屋の息子、8歳のモンチョが学校に行き始める
グレゴリオ先生との出会い
1936年7月17日モロッコで反乱開始
ガリシア地方はファシスト側に7月中に占領されている
スペイン内戦が始まる直前のスペインの町
8歳の少年が学校生活の中で成長してゆく
少年が見たスペイン内戦の苦さ
共和派だった仕立屋の妻は新聞や党員証を全部ストーブで焼く
「共和派の先生に服を贈ったことを言ってはいけない」と母親が
こどもに命ずる
共和派の人びとが逮捕される
手錠のまま人垣の間を歩かせられて、トラックに乗せられて運ばれて行く
町長がいる
兄の所属する楽団のメンバーがいる
そして先生がいる
正装した仕立屋一家もその場に来ている
逮捕された人たちに群衆が罵声を浴びせる
『不信心者!』『アカ!』『アナキスト!』
母親も!夫に言う「あなたも言うのよ!」
捕まった人たちの反対派だと自らを証明するために・・・
夫は泣きそうな顔で叫ぶ(身を守るために)
『不信心者!』『アカ!』『アナキスト!』
「あなた達も言うのよ!」兄も叫ぶ!そして少年も!・・・・
(妻はカソリック教徒だったためか仕立屋は逮捕されなかった)
これはスペイン各地であったことであろう
スペインの人びとにとって今もうずく古い傷である
スペインで1939年内線に勝利したフランコによる支配は1975年まで続いた
今は王制議会主義の国になっている
右派と左派は議席をあまり獲れず
中道右派と中道左派による政権交代という構図が続いている
2007年10月31日スペイン下院では「歴史の記憶」法案可決
この法案は1939-1975年のフランコ総統独裁政権を公式に非難
負の歴史を精算することを目指している
サパテロ首相の祖父も処刑されている
スペインの人びとにとって
映画でこのことが描かれることは痛みであるが
膿を出して次に進むためにとても大事なことであろう
日本人にとっては自分たちに痛みを突きつける映画は少ないのではないか
被害者として描いた映画は数多くあるが・・・
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