本田 靖春 『誘拐』
事件は1963年3月
1963年 3月30日吉展ちゃん行方不明になる
1965年 7月 3日小原保 自供
1966年 3月17日東京地裁死刑判決
1966年11月29日控訴棄却 死刑確定
1971年12月23日死刑執行
本田靖春が
文芸春秋に発表したのは1977年6月号から8月号
単行本は1977年9月
文庫本は1981年3月
ドキュメンタリーとして評価の高い作品である
多角的なとらえ方、描き方で
時代状況とともに事件の全体を浮かび上がらせている
優れた作品だと思った
小原保は容疑者として二度調べられているが釈放されている
何の物的証拠もなく、小原保の自供がなければ
遺体の発見もできず、事件は迷宮入りしたことになる
なぜ自供に至ったのか
当時の時代状況
被害者の家族
小原保の故郷、家族、歩んできた人生
刑事による追い込み
多角的な足で歩いて集めた資料によってその謎が
解き明かされてゆく
借金に追われていた小原保は
黒澤明『天国と地獄』の予告編を見て誘拐を思いついた
なぜ身代金の要求が50万円という少額だったのか
(いまのおかねでも500万円ほどという)
連れ出されたあと疲れて眠っている子をあやめている残酷な犯行である・・・
だがその小原保が自供のあとは
罪を償わんと刑に服し、死刑を受け入れている
小原保の最後は何ともすがすがしいいものだ
刑務所のなかで作った歌・・・
詫びとしてこの外にあらず冥福を炎の如く声に祈るなり
朝あさを籠の小鳥と起き競べ誦経しづかに処刑待つ日々
死ぬまでの課程こまごま記しつつ自戒厳しく日々を生きおり
ゆりかごの唄を忘れて人の子をあやめし悔いに母子像顕つ
世のためのたった一つの角膜の献納願いを祈るがに書く
おびただしき煙は吐けどわが過去は焼きては呉れぬゴミ焼却炉
1971年12月23日死刑執行前日 辞世
明日の死を前にひたすら打ちつづく鼓動を指に聴きつつ眠る
ほめられしことも嬉しく六年の祈りの甲斐を見たるつひの日
世をあとにいま逝くわれに花びらを降らすか門の若き枇杷の木
怖れつつ想いをりしが今ここに終わるいのちはかく静かなる
静かなる笑みをたたえて晴ばれといまわの水に写るわが顔
●雪の中 男性のための料理教室第2回へ
遅れた人はいらしたものの全員出席だった
10時より講師の小島さんがひととおりつくってみせる
11時からお料理開始
12時過ぎからつくったものを食べ片づけをして修了
今日のテーマは洋風の基本
ガーリックトースト フランスパン、バター、にんにく
生椎茸のクリームスープ 生椎茸、サラダ油、小麦粉、
チキンスープの素、ローリエ、牛乳、レモン汁
パセリでポンパ(みじん切りしたパセリを水でさらしたもの)をつくる
鶏の赤ワイン煮 鶏、にんにく、タマネギ、セロリ、赤ワイン、
三温糖、オリーブオイル、タイム、ローレル
シーザー風サラダ 大根、水菜、アンチョビー、にんにく
バージンオリーブオイル、ワインビネガー
パルメザンチーズ
上から順に174,97,222,122カロリー計615カロリー
おいしくできました
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