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新たな課題 |
01月02日 (水) |
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ゲストハウスに隣接するNGO運営のTC小学校で子ども達による国家斉唱が始まった。毎朝、背筋を伸ばして校庭に整列し国旗を掲揚する。見ていてとてもすがすがしい。
自分の国と国旗を愛し誇りを持つ人間になって欲しい、と、日本の子ども達を想いながら思う。
しばらくするとヒロとハニフがやって来た。新中3(8年生/日本の中2年代)二人とも、随分背が伸びて大人びた顔立ちになっている。
MIKIがベンガル語で通訳してくれて(←大したものだ!)学校のこと、将来のことなどを話し合った。背が伸び二人は、入学時の制服と靴が小さくなって入らなくなった事を訴えた。それから、学校の授業については、富裕層の子ども達は、自宅に家庭教師を雇っていたり、学校の先生に別料金を払って習っているので、自力学習が困難になってきたことなどを訴えた。
この「プライベート」といわれるビジネスが横行していて、学校の先生は授業を怠業したり、キチンと教えなかったりして、自宅で「ビジネス」に精を出し、その生徒にだけ試験問題を教えたりして進級試験に合格させたりする、進級も金次第というような変なシステムが全土で定着しているのだ・・。
小学校卒業という、当初の目標は、どうにかクリアでき、5年間の初等教育で文字の読み書きや計算ができるようになり、学校へ行かない子どもと比べたらは知識の量は遥かに違ってきている。しかし、小学卒業だけで良い仕事につけるかと言うと、答えはNOである。せめて中学教育まで受けさせて、その間に職業の技術を習得できたら・・と思う。しかし、現実には、中学(5年間)は義務教育ではなく、費用は増大する。ドロップアウトせずに卒業するには、授業料、教科書代に加えて、現実問題として「プライベート」料なるものが重くのしかかってくる。しかし、そんな余分なお金はないし、また公教育を怠業してビジネスが存在する事事態、絶対おかしい!許せない!!!・・・のだが・・・。
とにかく、制服・靴に関しては急務を要するので、至急対応することにした。早速、街の仕立て屋さんに行って、制服を注文し・・・
真新しい靴を買った。新しい靴に、思わず笑顔がこぼれる・・。(向かって左がヒロ、右がハニフ)
勉強は、できるだけ「自力」で頑張るように。頑張れたら、カレッジ(高校)への進学の可能性も生まれてくる、と励まして、二人を帰した。
この二人は、2004年、“H&H”が子どもフォーラムを開催した時、伝統音楽紹介の使命をもって来宮した。
(左端がハニフ、右から2番目がヒロ)
当時、この二人は小学4年生だった。クリグラムの大地に響き渡る透き通った声は、多くの県民を魅了した。子ども同士の友情を培う基ともなった。5年生終了後は、半年間職業訓練所に通って、その後は仕事に従事する予定だったヒロとハニフは、同年代の子どもを持つ母親の目に留まり、厚意の中学支援申し出により、小学卒業後、中学校に通える運びとなったのである。
一緒に来日した女の子3人の内、一番明るく振舞っていたNは一昨年家庭内虐待で、わずか12歳で帰らぬ人となった・・。そして、Aは昨年、早期結婚を強いられた・・。この子も、わずか12歳である・・。女子保護施設の必要性を強く感じる。
チリマリ・ロムナ小学校の最初の支援児5年生(10名)が来年卒業する。折角5年間良い教育を受けてきたこの子たちのため、また後に続く子ども達のための新たな施策が必用になってきた。準備期間は一年間しかない・・。10名も子ども達のために、補習の必要としない「中学」が準備でき、放課後職業スキルも磨けるような、そんな学校が欲しい!
バングラデシュの貧困解消教育のモデル校になるような、そんな「中学」開校を夢見る2008年の春である。しかし、子ども達の卒業が一年後に迫っているので、ただ単に、夢をみている訳にはいかない。無料の補習校&技術習得校の設置など(かかる費用はどうするのか・・?何か生産的な活動はできないか・・?)、考えながら、歩みながら、可能なところから行動を開始していきたい。
これを読まれた方、アイデア、ご協力など、些細なことでも構いません、どうぞ宜しくお願いします。
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