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脳のはなし |
01月15日 (火) |
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連休の朝だからゆっくり寝ていようと思っているのに、言い争う大きな声で目が覚めた。
となりの子供部屋からだ。
朝っぱらから姉弟で口げんかをしているらしい。
二段ベッドの上下で、言葉の殴り合いのような、壮絶な口げんかがくりひろげられている。
娘の言い回しがあまりに私の口調そっくりで反省してしまう。
いつも折れるのは弟と決まっているのに、ここまで譲らないのは珍しい。
さらにヒートアップするこの議論、テーマはいったい何だろう、と耳をすませた。
姉(小4)「だから、なんでフウ(私)がアメリカ人みたいなんだよ!」
弟(小2)「だってヒーターもソファもいつもフウちゃんがいいとこに座ってるじゃん。」
~~ちょっと飛躍し過ぎだが、自分の意見を押し通すという彼なりのアメリカ人観のようだ。
姉「じゃ、ナギはヨーロッパ人だね。」
~~へ?どういう切り返し、それは。。
話題はNYの9.11テロ事件やトム・ソーヤ1話まで飛び出して、両者、あらん限りの知識を駆使し、つたないながら必死で意見をぶつけ合っている。
どちらも平気を装っているが、アドレナリンが噴出している様子に、こちらまで心臓がドキドキしてくる。
「うるせー!」「ってんだろうがよ!」
言葉遣いは母として冷や汗ものだが、ディベートのようにも聞こえてきて不思議。
だんだんエスカレートしてきたので、ノックして部屋に入った。
「もういいよね。二人とも下におりといで。」と言った瞬間、弟が泣き出し、私のところへ駆け寄ってきたので、いっしょに階段を下りた。
すぐに姉も大泣きしながら後を追ってきた。
ソファに座り、両脇に二人の肩を抱きかかえた。
「止まらなくなった。怖かった。」と二人とも言って、しばらく泣き続ける。
弟「いつもフウちゃんがヒーターもソファもいい場所をとったりして、我慢しているのはナギだから、今日は絶対に我慢しないって思って話したんだよ。」
姉「1時間くらいけんかしてた。でも、途中でナギと言ってることが同じだって気づいたんだけど、けんかだからそのこと言えなかった。」
弟「フウちゃんはね、脳の中にひきだしがある、っていうんだよ。そんなのないよね。」
姉「だって、こないだ読んだ『耳の中の小人』(さえら書房)で、わからなくなったことがあると、耳の中の小人が出てきて教えてくれるって書いてあったもん。」
??
弟「フウちゃんは、“ナギがあかちゃんのときから(いろんなことを少しずつ)やってきたことが引き出しに入っている”とかいうけど、ナギそんなこと言われたって覚えてないもん。それに、脳は算数とか計算するところなのに、フウちゃんは感じたこととかイメージとか思い出を入れておくところだっていう。そんなの違うでしょ?」
??????
・ ・・・・
チンプンカンプンなようでいて、じつはすごく高尚な話題なんじゃないか、これは??
脳科学の茂木健一郎さんに、この場合、私はなんと応えたらいいのか聞きたいよーと思いながら、
右脳と左脳の働きについて話してみた。
二人とも自分なりに解釈しているようすで、だいぶ落ち着いたようだ。
~~「人に譲ることができるのは、ナギのいいところなんだよ。」
弟「うん。今日無理してやったけど、もうやだなって思った。」
~~「違う意見の人ととことん話した末に共通点が見つけられたのは、すごくいい経験だったね。」
姉「うん。今度は話の途中でも気がついたらそのことが言えるようにしてみる。それに、相手のいい所を知って自分の考えが変わったり、わかったりすることもあるよね。」
1+1が2だと考えるのが脳。
1+1が3にも4にもなっていくのを知ることも脳。
脳っておもしろいね。
こどもって、すごいね。
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Re:脳のはなし(01月15日)
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カトリーヌさん (2008年01月17日 01時48分)
すごいです。いいなあ、ふうちゃんとなぎちゃん。すごいことばがどんどんでてくるのね。
お母さんの対応もすてきですね。
ひとつ思い出したのだけど、昔長男に「我慢することも大切、そうしたらおなかの中に宝物が
ざっくざっくたまって、いつかすごい宝の山になる」といったら、ある時「もうそろそろたく
さんたまったから、それで買えると思う」って人に話していました・・・
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