ちりめん細工でいろいろな飾り物を作る。私は、自分で、「お細工十二ヶ月」と名づけて、季節のものを作り部屋に季節感を持たせようと、飾って楽しんでいる。
今の生活は、野菜も果物も、花も、スーパーには年中並んでいるものもあるし、温室物、ハウスものなど、ふっと、季節を忘れるようでもある。
日本は、四季があり、文化的にも、文学にも、その四季が豊かさと趣を深めてきたのに、その点は、寂しさを感じる。
今年は、ぐずぐずと、いつまでも暑い日が続き、紅葉はどうなるだろうと思っていたが、やっと、これぞ日本の秋。「錦秋の候」と時候の挨拶を入れて、誰かに手紙を出したくなるような、紅葉を見てきた。
中部のテューター友の会で、立山室堂に行った。北陸テューターの協力で、ナチュラリストのガイドもあり、最高の室堂散策だった。
天気も最高。はじめはやや曇り、室堂に着くと、青空。そこに刷毛ではいたような白い雲、真綿を伸ばしたような薄い雲、秋の雲は優しい、次々に変わる青いキャンバス。風もなく、めったにない、いい天気だと言う。青空にくっきりと雄山の雄雄しさ、雪線も美しく、雪に覆われた冬山も想像できた。
作り物で秋を演出していた私の心の奥に染み渡った、ななかまどの真紅と、錦織り成す山の紅葉だった。
「立山、雄山」
「室堂」
「みくりが池」
「紅葉」
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