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老いを考える。 |
10月13日 (土) |
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伯母(父の姉)91歳の誕生日の今日、妹と二人で、伯母が入居しているケアハウスを訪ねた。足が少し弱っているものの、伯母は思ったより元気で私達を迎えてくれた。まだまだ社会問題や政治問題も対等に話せるほど、頭はしっかりしている。「Happy Birthday~♪」を歌って伯母の91歳の誕生日を祝った。
同じケアハウスに、数ヶ月前から叔母(父の妹/86歳)も入居している。一人暮らしをしていたのだが、腸にポリープが見つかり切除手術をした・その後、一人暮らしに不安を感じ、どうせ入居するなら姉と同じ場所が良い・・と、同じ施設に入居を決めたようだ。術後の状態は良いようで、以前より痩せてはいたが、一人で歩く事もでき、思ったより元気そうで安心した。
認知症の出ている方が多い施設なので(以前は伯母以外は全員)会話が成立しない。伯母は介護師さんの食事や入浴のサポートには感謝しながらも、いつも「ここにいると自分がおかしくなる・・・。」と言っていた。だから、妹の入居は、仲々会う事のできなかった妹ときちんとした会話が成立する事をとても喜んだ。現在、この施設の中で、認知症に罹っていないのは伯母と叔母の二人だけである。
叔母はレクリエーションタイムが大嫌い。絶対の参加しない、と言う。幼稚園児のような事をさせられて、人生、何だったのかな・・と思う。「言葉遣いも幼児語で対応され、尊厳を踏みにじられたような気がする・・。」と叔母。頭に来るのがイヤなので、部屋で読書をしている、と言う。
伯母は一応参加するのだそうだ。「計算などは頭の体操になってボケ防止になるかもしれないし・・。」と言う。「でも、1年生のような問題を、いいちいち『こうなのよね~・・。』と時間をかけて一つ一つ数えて時間をかけるのよね・・。単純な計算や右と左を繋ぐだけの問題、一目瞭然で分かるじゃない。介護師さんが答えがわからないのかしら・・?」と91歳の伯母。しかし、角を立てるといけないと思い、我慢して何も言わないのだそうだ・・。
「こんなに生きる予定じゃなかったんだけど・・・、他人のお世話にならなければならなくなってしまった・・・。と叔母。「昔の人は早く死んでいたから、老人病にはかからずに済んだねぇ・・。」と伯母。
今日は久し振りに姉妹二人以外の人との会話なので、どんどん溜まってたものが吹き出して来た・・。
子供達を追い掛け回したり、山羊の世話をしたり、野菜を植えたり、裁縫をしたりしていた、40年前の伯母と叔母の姿がダブって見えた・・。
「また遊びに来るね!」と手を振る私達を、伯母と叔母は玄関まで送ってくれた。
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