「錦繍」(きんしゅう)の舞台を見て
宮本輝が書いた小説の舞台化です
映画やテレビで味のある演技をするのでいつも感心する余貴美子の芝居を見たいと思って行きました
原作はある事件の後離婚し、思いがけず再会した二人の間で交わされる手紙のやりとりで成り立った小説なのです
藤原道山による尺八の演奏と大事なポイントになるモーツアルトの曲にも助けられて
劇は何とか成立、成功していました ともかく余貴美子を見ることができてよかった
演出がラボ・テーマ活動のようで驚きました
手紙の部分は群読風に皆で朗唱するとか
装置や小道具を使わないとか
身体表現による表現を使うとか
登場人物全員ががずっと舞台にいるとか
主役の二人以外は役がどんどん変わって行くとか
(身体表現による杖をついて出てきた麻痺がある7歳の少年が
別の場面では借金の取り立て人となって凄んだり
無理心中で死んだ女性のやつれた父親が喫茶店モーツアルトの温厚な主人になったりします)
演出家はラボ出身の人かと思ったくらい
幕間に確かめたら著名な英国の演出家でした
ミュージカル「レ・ミゼラブル」や「夏の夜の夢」の演出家です
この手法ならこちらはなじみ深く30年以上の経験がありますので
酒の飲み方、布団を敷くところなど身体表現はもっとリアリティが欲しいと感じました
ジェスチャアではなくアクションを徹底した方が効果的だよと・・・
久しぶりにテーマ活動を見る目で見て楽しい時間を過ごしました
天王洲銀河劇場の錦繍 案内
http://gingeki.jp/special/kinshu.html
読売新聞劇評
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20070801et07.htm
ぴあ劇評
http://www.pia.co.jp/news/hot/20070723_kinshu_repo.html
蔵王キャンプ体験者の方へ
この小説はドッコ沼へのケーブルカーで二人が再会したところから始まります
ドッコ沼の山小屋風旅館も元夫が泊まっている旅館としてでてきますよ
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