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旅立ちの朝、”Let it be♪”と「なに、それ?」 |
07月20日 (金) |
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いよいよ娘の1ヶ月ホームステイへの旅立ち。 今日は成田に入り、明日の午後、オレゴン州(乗り換え地点)に向けて飛行機は飛び立つ。
台風や、地震で被災した方々には申し訳ないくらい、この旅立ちにはもって来いの快晴、さわやかな梅雨の晴れ間だ。
昨日挨拶をして来なかったからといって、電話で部活の顧問の先生に「行ってきます!」の挨拶をするべく何回か電話するも、先生はグラウンドに出ていて、そのたびに保留の音楽を聞いて待たされていたらしい。 「あ~~~、この音楽どこかで聞いたことある、なんだっけ?」
ああ、悲しいかな、娘の年代には”Let it be"はもう古典なんだね・・
思い立って車の中から、Beetlesが入っているカセットテープを取り出してきて、かけてみると音は割れているものの何とか聴ける。
自分の上履きをごしごし洗わさせられている(なんたって帰国して間もなく学校が始まってしまう、こんな臭い上履きそのままにされてはかなわない・・)娘の気配を感じながら、しばし少し間延びしたテープからながれてくるポールやジョンの声に耳を傾ける。
ここ1年弱に渡る国際交流のための事前活動中は、あれもして、これもして、こういう時は、こう対処して・・・とひたすら前に進む、頑張ることを親として、テューターとして、強いてきてしまったような・・・
最後の荷物をリュックに詰め込んでいる娘の部屋に行って、「Let it beってどういう意味か知ってる?」
「これをしよう!?」と娘。
「”Let's”じゃなくてただの”Let”なんなだな、これが。 まあ、『なるようになるさ』とか、『ありのままでいいさ』、そうそう『ケ、セラ、セラ』みたいなものね!」
「なに、それ???」と荷物の手を休めることない。
「・・・・・・・・・・・」
まっ、いいか!
さて、思ったより大きく膨れ上がったリュックをしょって、パスポートを入れた専用の腹巻を巻いて、ふだん持ち歩きもしない腕時計をぎごちなくして・・
「留守中携帯がなったらどうしようか?」
「ああ、電源切っとくから気にしないでいいよ!」
玄関のドアを開けた途端、耳をつんざくようなショベルカーの音。 近所の建て直し中の家だ。 あわててデジカメのシャッターを押し、かろうじて出発前の姿を納めた。
一歩道路に出ると学校帰りの高校生やら、工事関係の作業服のおじさんやらが昼の休憩前の追い込みなのだろう、あわただしく声を張っている。 じっと娘の目を見つめたつもりの私の瞳はそのまま、すぐ脇をとおる人へと受け継がれ・・・まずい、何だか熱いまなざしで見ちゃった!
「いってらっしゃい、元気でね・・・」ショベルカーにかき消されそうなひと言。
「うん!」
一度も振り返ることなく大きなリュック姿は間もなく角を曲がって見えなくなってしまった。
園バスの見送り、登校班、体験学習・修学旅行、3泊黒姫キャンプとウィンターキャンプ 相互1泊ホームステイ・・・この13年間で今日が一番大きい「行ってらっしゃい」だったのに(笑)・・・。
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