ラボライブラリィの語りの声 06/11の日記 |
06月11日 (月) |
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二三日前の新聞に能楽師観世栄夫氏の訃報が載っていました。79歳だそうです。観世栄夫氏はラボライブラリィ「耳なし芳一」の日本語の語りをしていらっしゃいます。このライブラリィが73年刊行だから、観世氏45歳の頃のお声。初めて聞いたとき、張りのある、そして艶のある声、語りにもう、ドキドキ。英語の語り、アラン・ブース氏の声も観世氏に負けていない。
語りの間に入る、琵琶の音。この力づよさに、いつか本物の琵琶の音が聞きたいと思い、一昨年、宮島で行われた薩摩琵琶の演奏会に行って、薩摩琵琶の音の力強さにまたびっくり。テューター研修でこの物語に取り組み、下関の赤間神宮、この物語の舞台になった以前の阿弥陀寺にも行きました。宮司さんにお話を聞くことが出来、平家のお墓は今でも、霊を感じる方は怖くて近寄れないなどお話を聞いたり、小泉八雲のひ孫の小泉凡氏のお話を聞いたりしました。
ちょっと怖いけれど、この芸術性の高さ。私の大好きなライブラリィの一つ。
観世氏、お亡くなりになったけれど、その素晴らしい声はラボライブラリィの中でいき続け、子供達が聞き続ける事が出来る。
ラボライブラリィの語り、いろいろな方がなさっています。宇野重吉氏の「かにむかし」岸田今日子さんの「ポワンホワンけのくもたち」「プロメテウスの火」野村万作氏の「平知盛」「三本柱」「みるなのはなざしき」そして「裸の王様」の中にも万作氏の声が。久米明さんの「たぬき」「ふるやのもり」江守徹さんにいたってはもう「ピーターパン」「西遊記」「消防自動車ジプタ」あまり気づかれていないのが「ぐるんぱの幼稚園」1969年制作ですから江守徹さん20代の声。他にもいっぱい。「ぐるんぱ」には大山のぶよさんも。最近では「15少年」は若手俳優の中村俊介さん。「寿限無」は落語家林家いっ平氏。「ギルガメッシュ」は壇ふみさんの語り。
他にもいろいろ素晴らしい方がライブラリィの語りをなさっています。子供達は語りの人の声に敏感。ラボラリブラリィの好き嫌いを聞いたときに「声」が大きなポイントになっています。あのお話とこのお話の声は一緒とか、音楽が似ているとか、子どもはけっこうこだわりがあります。
英語の語りでは、アランブース氏やジェリィー・ソーレスさんの英語が私は好きです。
みなさんはどの人の声が好きですか??
ライブラリィも作り始めて38年。鬼籍に入られた方も出てきて、あらためて、これは財産だなあ、と思います。
最近聞いたライブラリィ
「こつばめチュチュ」「かいだんこぞう」「ぽわんほわんけのくもたち」「ギルガメシュ王物語」「ノアの方舟」「耳なし芳一」「ピーターパン」「安寿と厨子王」「スーホの白い馬」
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Re:ラボライブラリィの語りの声 06/11の日記(06月11日)
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Marilynさん (2007年06月11日 23時31分)
そうでしたか・・・お亡くなりになったのですか・・・残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
「耳なし芳一」は、怪談など苦手な私は本当に恐くて、夜は聞けませ
ん!!!
でも、とても力強い声の語りは、物語の重みを増してくれますね。
いろんな著名で、実力ある声優さんや、いろんな分野での専門家が、こ
んなにたくさん参加して作られているラボライブラリーは、まさに我が
家の財産です(^-^)v
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Re:Re:ラボライブラリィの語りの声 06/11の日記(06月11日)
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スミティさん (2007年06月12日 21時24分)
Marilynさんへ
今日の朝日新聞文化面に野村万作氏による「観世栄夫さんを悼む」とい
う記事が載っていました。「子午線の祭り」にもお二人で出ていらっし
ゃったんですね。
耳なし芳一、雨の降る夜、一人で山道走っているとき聞いたら、ゾクゾ
クです。発表のためにかなり聞きました。耳なし芳一のラボの英語、ラ
フカディオ・ハーンが書いた原作、ほぼそのまま。日本語訳としても素
晴らしい。日本語だけで出版しても意味があると思います。
そうそう、うちのパーティのお母さんで高校の国語の先生をしていらっ
しゃる方がいらっしゃって、なよたけのかぐや姫と知盛、授業で生徒に
聞かせたそうです。
なかなか、そのよさをお伝えする余裕がないのが辛いところ。
でも、土曜日光Gで「ギルガメシュ」音楽CD付きで読んでやったら、
小2の女の子、もう一生懸命聞いて、終わったら「あー、腕が痛くなっ
た!!」といっていました。お話の間、あまりに一生懸命で膝に置いた腕
にずっと力が入っていたみたい。
いいものはちゃんと伝わるんだと思います。
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