挑戦する心=伊藤若冲 |
06月07日 (木) |
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愛知県立美術館にて開催中の伊藤若冲展に、心の洗濯しに行ってきた~!!
心の洗濯は、心の選択でもある(駄洒落!?)
その圧倒するリアリティ溢れる動物の姿、本物よりも美しい花々、
奇想天外な構図、ひとつひとつの作品が、同じ画家とは思えないチャレンジ精神、唯一無二の墨絵、、、
どの要素ひとつとっても、天才としか言いようのない画家が、なぜ、これほどまでに、日本では知られていないかというと、
江戸美術をコレクションしていたアメリカ人、ジョー・D・プライス氏が、若冲の作品に一目ぼれし、そのほとんどの作品が、彼に買い取られ、その後、ロサンゼルス・カウンティ美術館所蔵となっているからだそうだ。
そのことを知ったのも、実は、いつかどこかで見たテレビ番組『たけしの誰でもピカソ』の、伊藤若冲特集である。
そんな天才画家の絵が、日本で見られないなんて~!!
と思っていたところ、若冲展の広告が目に入ってきたのは、疲れきった会議の帰りの地下鉄の中。
あ~!!絶対に、見に行く!!と思っても、鈍行で2時間、新幹線で1時間の名古屋へ出かけるのは、決まって、月曜日。そう、美術館はお休みの日。
でも、でも、思い切って行くと決めたら、断然、行く!!
ラボも、研修も、会議もない先週の木曜日、(本当は、父母会もしなくてはならなかったのですが、、、)すべての時を、心の洗濯に費やすぜんたく感に浸りながら、電車から見る景色もいつもと違って見えた。
名古屋のラボセンターから、こんなに近いのに初めて足を踏み入れた愛知県立芸術センターの建物は、12階まで吹き抜けのすばらしいもの。
そして、その作品の充実した数も、さることながら、
何よりも感動したのは、
作品から迫る彼の精神性。
彼の生き様は、挑戦 という言葉がぴったりだと思った。
狩野派から、自ら去り、自らの試行錯誤で唯一無二の世界を探す道、
その足跡すべてが、彼の作品となっていった。
生きている鶏よりも生きている鶏、
碁盤の目に、点々だけで描かれている巨大なさまざまな動物の世界、
そして、一息に、ためらいも迷いもない一息の筆で描かれた水墨画の中の鶴の曲線。色鮮やかな世界とは、打って変わって黒白の濃淡の世界なのに、鶴が動き出しそうなのである。
それらは、観る人の息まで止めてしまうほどだ。
その極みへ行き着くまでの葛藤が、若冲という一人の人間の成長そのものなのではないかと思う。細部までリアリティを追求し、さまざまな画法を編み出し、挑み、最後には全て無駄なものを省きに省いたシンプルな世界に行き着いたのではないだろうか。
(ふと、『バガボンド』の武蔵と重なったりして、、、)
たえず挑み続ける
可能な限りの模索。
観る人の息をも止めてしまう真剣さ。
ということで、私の中では、
心の洗濯=心の選択 につながり、いつも迷いながらも、挑みなおし、
自分の道を選択しながら進んでいきたいな~と考えさせられた。
若冲だって40過ぎてからの始まりだったそうだ!!うん、うん、勇気もらえる!!
↓伊藤若冲 公式HP
http://jakuchu.jp/
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Re:挑戦する心=伊藤若冲(06月07日)
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おがちゃんさん (2007年06月07日 11時33分)
先日私も伊藤若沖の絵を埼玉近代美術館で見て、感激しました。渋澤龍
彦の幻想美術館だったので1枚だけでしたが。妖怪がびっくり箱から飛
び出したような墨絵で迫力ありました。写真もアップしてくださってあ
りがとうございました。私も観に行きた~い!
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Re:Re:挑戦する心=伊藤若冲(06月07日)
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さとみさん (2007年06月09日 23時55分)
おがちゃんさんへ
>先日私も伊藤若沖の絵を埼玉近代美術館で見て、感激しました。渋澤
龍
彦の幻想美術館だったので1枚だけでしたが。妖怪がびっくり箱から飛
び出したような墨絵で迫力ありました。写真もアップしてくださってあ
りがとうございました。私も観に行きた~い!
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妖怪の墨絵はその展覧会にはなかったから、見たかった~!!
一番有名になった鶏は、酉年の年賀切手の雄鶏ですが、
今回、美術館で初めて、伊藤若冲の水墨画も見る事もできました。
その鶴をみて、ここにたどり着くまでに、こんなにも遠回りをしたのか
な~と、その膨大な時間の遠回りに気が遠くなるほどでした。
多くのことを取り込んで、そして、無駄なものをそぎ落とす
テーマ活動を創っていく時も、そんな理想をたえず追っていたいと思っ
ているけれど、それには、たくさん勉強したり、感じたり、多くの共感
が必要なのですよね~
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Re:挑戦する心=伊藤若冲(06月07日)
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ばーばーじゅこんさん (2007年06月17日 12時23分)
昨日 元テューターの旧友宅で 若冲展の図録を拝見してきました。
彼女は 名古屋と京都の両方の展覧会を見にいってらして大変感激して
いらっしゃいました。内容的には全然違っていたとのこと。私もご一緒
についていけばよかったと残念におもっております。本物が見たかっ
た。早速図録を取り寄せることにしました。若冲にはまっている娘への
プレゼント用です。
村田栄一氏の「石も夢見るスペインロマネスク紀行」
拝見しました。
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Re:Re:挑戦する心=伊藤若冲(06月07日)
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さとみさん (2007年06月20日 01時22分)
ばーばーじゅこんさんへ
> 昨日 元テューターの旧友宅で 若冲展の図録を拝見してきまし
た。
彼女は 名古屋と京都の両方の展覧会を見にいってらして大変感激して
いらっしゃいました。内容的には全然違っていたとのこと。私もご一緒
についていけばよかったと残念におもっております。本物が見たかっ
た。早速図録を取り寄せることにしました。若冲にはまっている娘への
プレゼント用です。
村田栄一氏の「石も夢見るスペインロマネスク紀行」
拝見しました。
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そうですか。開催場所によって展示内容も違うんですね~
じゃあ、京都へも行きたかった。
場所柄、雰囲気にも、たっぷりと浸れたことでしょうに~。
今日、開催場所だった愛知県立芸術センターの前の、ホールで、
鈴木孝夫氏の講演会がありましたので、前を通りましたが、
もう、既に、展示は終わっていたらしく、ひっそりとしていました。
日本での展示が済んだら、また、アメリカへいっちゃうんですね~
若冲のこどもたち=作品。
鈴木孝夫氏の講演の中で、、“これからは、日本を誇るための英語=E
NGLICが必要である。”というコメントがありました。
そのためには、日本のすばらしさを、もっともっと誇りをもって、語れ
る教養を身につけなければいけないんでしょうね。
同じものを見ても、感じる感性、興味を広げる好奇心、掘り下げる探究
心、広げる教養、楽しむ人間性、、、、
鈴木孝夫氏の話を聞きながら、まだまだ、日本人なのに、偉大
なる日本人が積み上げてきた文化の素晴らしさに気づいていないこと
が、山ほどある、、、
つまり、ということは、その分、知ることの楽しさが、いっぱいあるん
だ~!!てことですよね。
なんだか、わくわくしますね。
村田栄一氏の『石も夢見るロマネスク』の本は、まだ手に入れていませ
ん。
タイトル見るだけで、昔、旅行したバスく地方の洞窟の中の教会、石の
壁画に描かれたフレスコ画のキリスト像を思い出します。
mmmm、となると、やっぱり、日本の文化も、外国にも、両方、心惹
かれてしまいますね~
まだまだ、貪欲にいきたいですね~
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