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巨大、黄金色のスライムの意味 |
05月30日 (水) |
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“ペルセウス”VS “ペルセウス”
小学生中~高学年のグループも、中高生のグループもどちらも譲らず、
パーティ壮行会発表会に向けて、二つのグループが同じテーマに取り組んでいます。
私としては、、年齢が違うグループが、同じテーマでありながら、感じ方も、表現もまったく違ったテーマ活動に仕上げていく過程を、観察でき、とても興味深いと思っていたのですが、、、先週、大失敗をしてしまい、反省。
先週、小学生のグループの、T君(かなりのやんちゃ坊主)が、ラボに巨大黄金色のスライムといって、ぐにやぐにゃしたゼリーより、ちょっと硬い物体を、ラボの時に持ってきたのです。
とっても、得意そうに、うれしそうに、、取り出して、みんなのところに投げたり、
遊び始めたので、
私は、つい、
「ねえ、もう、ラボ始まってるから、ラボに関係ないものは、しまっておこう!!」
と、怒り口調で言ってしまったのです。
T君は、何も言わずに、ちょっと、悲しげに、そして、素直に、、、
あれ~??いつもだったら、もっとふざけて、素直に聞かないのに、、、
今思い返してみると、はっ!!しまった~!!そうだったのか~!!
それは、思い返せば、
先々週のラボのとき、
アクリシウス王は、娘ダナエが生む子供に自分が殺されるであろう、という運命のお告げを聞いてしまったため、娘ダナエを、誰も入れない塔に閉じ込めてしまった。
その塔に、姿を変えた全能の神ゼウスが、金色の雨となって、降りそそぎ、ダナエのひざを濡らし、ダナエは身ごもった、
という場面を、小学生グループが
話し合って、どう表そうか、とやっていた時、
不思議にもゼウスが姿を変えて降った雨だから、
その雨=液体が自然に集まって、固まって、それが赤ちゃんになっていったんじゃあないの~?
そう、まぶしいぐらいにキラキラした不思議な液体で、黄金色。
そうそう、液体そのものが、とってもスペシャルパワーをもっていて、ダナエのひざに広がり、そして、だんだん、ぶよぶよ~って集まってく。
その黄金色のぶよぶよしたものを、みんなが集まり、不思議なイメージで、パーと不思議なものが誕生した!!という感じで、表して、その場面は、みんな、とても満足してできた~!!という達成感いっぱいで、
帰っていったのです。
そして、次の土曜日には、中高生たちのグループで、またまた”ペルスウス”
ゼウスの超越した存在VS運命に逆らえない人間
運命を知ってしまった人間=アクリシオス王
自分の意思をもたない成長しきっていない女=ダナエ
を、より強調させて表現させたいと
ゼウス(人間を超越した力)VSダナエ(自分の意思をもたない)
その対照的な違いをどう表すかmmmなんて、結構、密度濃く進んでいたので、
私は、一週間後、すっかり、前のグループの黄金色のぶよぶよのことを、
そう、すっかり忘れていた~!!
だから、T君が、得意そうに、自分で、いろいろな液体とか色とか混ぜて作った、両手に抱えきれないほどの物体の意味が、わからず、叱ってしまったのです。。。。
あ~、Tクンのさびそうなあの顔。。。
ごめんね~T君。
みんなのウケを狙って、喜んでくれることが何よりも大好きなT君の気持ちを、打ちのめしてしまいました~!!
それにしても、テーマ決めのときに、同じテーマになっちゃうから、
って、高学年が、こっちが先に決めたんだから、小さい子達は、違うテーマにしてほしい、って言われても、
絶対に、自分たちは、「ペルセウス」がやりたい、と譲らなかっただけあって、
みんなギリシャ神話が大好き。
毎回、私が感心するのは、中高生と違って、素直に感じたままのところを出し合って、表現を創っていくのです。
中高生たちは、内面的な葛藤を含めて、とても、登場人物の苦しみ、悲しみ、たとえば、メデューサ=化け物とはとらえず、どうして、メデューサが、あんな姿になったのか、まで調べたりして、ギリシャ神話を深いところでとらえようとしています。
それぞれ、ふたつのグループの“ペルセウス”が、どう仕上がるのか、とても楽しみです。
もっと、詳しく報告したいけれど、表現を文字で表すのは難しい。。。
気になるT君の追加報告:
スライムにめげたT君を立ち直らせるべく、この日は、同じ男の子のN君が面白い発言をたくさんして、どんどん進めました。
塔に閉じ込めたはずなのに、塔の中から赤ん坊の声が響いて、アクリシオスの耳に入り、恐怖におののく場面で、
自分の娘と孫を箱に詰めて、海に流すなんて、よっぽどの恐怖を感じなければ、そんなことはしないはず。
ということから、自分の今までの一番怖かった、恐怖体験を出し合ったりして、それらを全部あわせても、そんなもんじゃあないだろう、、、
と、真ん中で、寝ているアクリシオス王が、悪夢にうなされている、
その周りを、残りのみんなが、赤ちゃんを抱っこしたダナエになり、
だんだんと迫っていく、、、小さな声で赤ちゃんの鳴き声を真似しつつ、、、
まじで、こわ~い、
と自分で言ったアイディアに怖がりながら、でも半分嬉しそうに、TT君をまきこんでいったN君とK君。
いじけ気味のT君も、一緒にやりながら、いつしか、すっかり、スライムショックは忘れているようでした。
終わる時間になって、N君が、気づいていたのか、
ねえ、ねえ、さっきのあれ、見せて、、、
すげ~!!自分で作ったの^!?
女の子たちも、
触らせて~!!きゃー、きもい、きもい、
と、最後には、みんながわかってくれて、よかった、よかった、
迫力のメデューサの首を取る場面も、残酷なのに、なぜか、好きな緊張のシーンです。
自分たちより、小さい子を、釘付けにさせる!!と張り切っています。
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