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日本大使館訪問/帰国の途へ |
05月06日 (日) |
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帰国の日の朝、空港へ行く前に日本大使館を訪問した。赴任2年半の三等書記官Hさんが応対して下さった。Hさんは、バングラデシュの実状を丁寧に話して下さった。
「国家予算はどうなっているんですか?」
「福祉政策は?」
「法律はあるんですか?」
「なんで掃除をしないんでしょう?」
疑問・質問でいっぱいの参加者達は、この10日間、自分達が感じた事や不思議に思った事、政治・経済から生活一般まで、いろいろな事を口々に質問した。
外からの援助が国家予算を支える国バングラデシュ。1月で前政権が辞任して、現在は「暫定政権」が統括している。1月に予定されてた選挙がまだ履行されてない。何故なら、日本とは違って戸籍制度がない為、本当の有権者数がわからない・・からだ・・と言う。それ(選挙人名簿)を整備するには数年の月日を要する・・。それまで「暫定」政権が続くらしいのだが、この政権、国民にはとても歓迎されている。と言うのは、今までの選挙で選ばれた政権は、名簿を偽造したり捏造したり、また賄賂が飛び交った末に生まれていたという経緯がある。反体制は、互いに、常に、ホルタル(交通スト)などを強行し相手をなじるだけで、何年経っても改善の見通しがついてない。そんな状況に、国民は辟易しているのである。「民主主義」を掲げる国で、民衆の選ぶ政権よりも、決められた政権を歓迎している・・という不思議な現象が起っている。
14才以下の子どもの労働を禁じている法律は、この国にも存在する。しかし、子どもの労働者を取り締まったら、実際問題として餓え死にする家族が今より多く発生するという現実がそこには存在する。
参加者の面々は、自分の目で観、五感で感じた体験とそれぞれの思いを胸に、バングラデシュに別れを告げた。
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