3月中元ラボルームに飾っていた人形たちは、次から次、人形好きの方たちにみていただいた。その中で、47年前に絹のはぎれや、帯のみみで作ったというかまぼこの板の上にのったお雛様が、隣町の歴史資料館に貸し出し、飾られることになった。
長女が生まれたとき、大きくなったら好きな人形を買ってやればいい、とりあえず、これでも飾ろう、という気楽なかんじで、作った人形だった。赤ん坊の枕元で、毎晩一体ずつ、作っていった。まったく独創的に、身近にあるもので、(髪の毛は黒糸、つづみはミシンのボビン、屏風はダンボールでつくるなど)自分のイメージだけで作った人形だった。
娘は、そのうち、[世界で一つの私のお雛様」といって作文を書くほど、この人形が気に入った。
娘は成長して、何度、もう処分しようかと思ったことか。でも年とともに愛着が増し、毎年飾り続け、さらに大勢の人に見ていただくことになった。長い間ありがとう!わが雛人形。
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