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福音館・こどものとも復刻版 12月07日 (水)
 福音館から「こどものとも(創刊号~100号)」の復刻版がでていて、息子の保育園がそろえてくださったのを機に、日替わりで借りてきて読んでいる。(卒園までに全部制覇したいと母は考えている。)
 昨日借りたのは、『七ひきのこやぎ』。よく知っているお話だが、おおかみの結末がどんなふうに描かれているのかが知りたくて借りてみた。まず本を手にした息子が言ったのは、「このヤギの目、こわい。」--そう、眼球が黄色で赤の線が入った目をしている。リアルだ。「でも、ほんもののヤギってこんなじゃなかった?」と言ってみた。「ふうん、そうだっけ。」と息子。
 登場するヤギは四つ足で、ヤギそのもの。立って歩いたりしなければ(お母さんヤギは前足で買い物かごやはさみをもつものの)、洋服なんかも来ていない。あくまでもヤギだ。そういうことでお話がすすむ。兄弟たちはつのの大きさで年の順がわかる。一番小さいヤギだけ、しっぽにリボンがついている。ずいぶんえこひいきだが、愛される末っ子の感じ。
 おおかみの結末はというと、子ヤギたちに「おおかみ、しんだ。おおかみ、しんだ。」と歌っておどってはやされて終わる。大人のよけいなおせっかいで、けっして子供用に甘く味付けされていない終わり方。よかった。もちろん息子は読み終わった後、「おおかみ、しんだ!おおかみ、しんだ!」と歌いおどった。普段使ったら叱られる言葉も、この世界の中でなら口ずさめる、それが絵本の愉しみなのかも。
 もう一つ思うのは、気のせいかもしれないが、この頃の「こどものとも」は毎ページ文章が多い。息子もずいぶん字数の多い本をしっかり聞けるようになったなあ、としみじみ思った。
 私自身、上の子が2歳くらいから絵本を読みはじめてかれこれ6年。はじめは、子どもがどれくらいの本を、どの程度理解できるのかわからなくて、どういう本を読んだらいいのか全然わからなかった。手探りで過ごすうち、なんとなく、「今すぐに内容を理解できなくても子どもがすきなら何度でも読んであげればいいのだし、いつかこの絵本に再会した時、わかるかもしれない」という気持ちになって、やたらに易しいものばかりを選ばなくなって、そうこうするうちに、子どもの方が力をつけてきた。昨日、息子は保育園で『エルマーのぼうけん』を読んでもらったと、ストーリーを教えてくれるまでになり、そこまできたかと驚いた。こどもはすごい。その力を甘く見ていてはだめだ。そんなふうに思っていたら、『七ひきのこやぎ』の裏表紙にこんなあとがきが記されていた。50年も前にこれが書かれていたことに、感動してしまった。

「母の友」絵本62 
こどものとも 
グリム作『七ひきのこやぎ』裏表紙より引用

もっと大胆に
 日本の子どもたちは、あまりにも幼い絵本をあたえられているのではないでしょうか。
 もっともっと、子どもの年齢や成長にふさわしい絵本が、細心の注意と適確な大胆さをもってえらばれ、子どもたちに手わたされなければいけないのではないでしょうか。
 いろいろな信頼できる資料から判断して、絵本が子どもに与えられる最初の時期は、二歳と考えてよいとおもいます。もちろんこの時期に与える絵本は、「こどものとも」のような物語絵本ではありません。そのことについては、別の機会にゆずるとして、では、物語絵本は何歳ぐらいから適当かといいますと、三歳の後半から与えてよいとおもいます。このころから子どもは、物語性のあるものに興味を持ちはじめます。「こどものとも」の“いちごつみ”やこの号など、この時期から与えても決して早すぎることはありません。したがって、四歳、五歳児ともなれば、もう十二分にこうした物語を理解できる年ごろです。特に最近の幼児は、私たちの幼児期とは比較にならぬほど、たくましい理解力をもっています。「こどものとも」ぐらいの絵本なら、四、五歳でどんどん消化しても、特にすすんでいるとはいえません。むしろ子どものもっているすぐれた理解力を、おとながおっかなびっくりで、ひよわくしている面がないとはいえません。
 子どもをたいせつにするということは、彼らのもっている能力を、最大限に発揮させ、のびようとする力を、フルにのばせる機会をつくってやることです。適確な大胆さをもって、もっと「程度の高い」よい絵本を、たえず子どものそばにおいておきましょう。おしつけることなく…。
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