|
|
|
|
|
[一覧] << 前の日記 |
次の日記 >>
|
12月のソングバード |
11月29日 (火) |
|
今週末はもう12月。どんなソングバードを取り上げようかな。,,,
勿論クリスマス関連ははずせない。そう思いながら年に一度活躍するロバートサブダの仕掛け絵本を取り出した。
「The Christmas Alphabet」 ,「The 12 Days of Christmas」,「 The night before Chritmas」・・・
それぞれ,開くたびにわくわくする。「The night before ・・・」はもっと後に取っておくことにして「The 12 Daysof・・・」を今週から取り上げよう。
この唄の由来ははっきりわからないけれど、16世紀、宗教改革下のイギリスで、カトリック信仰を公に表すことができなくなった際に、神(My true love)からの贈り物を暗に歌った唄、ということらしい。
そのため「12種類の贈り物」にはそれぞれ隠された意味があるとか。
この説によると、「梨の木のヤマウズラ」が十字架に架けられたキリストで、「キジバト2羽」が旧約聖書と新約聖書を指しているそうだ。
その他の贈り物の隠された意味が分からないのでご存じの方教えてください。
ちなみにこの贈り物全て買ったら1万5千ドル(2004年)だとか・・・。誰が計算したのでしょう?
そして,この唄の最終行の 'a partridge in a pear tree' は、思わぬところに出てくることがある。たとえば、マコーレー・カルキン少年が一躍有名になった『ホーム・アローン』(1990.US)では、カルキン少年の姉が、車に乗った人を数えるときに、こう言っている。
Five boys, six girls, four parents, two drivers and a partridge in a pear tree.
男の子が5人、女の子が6人、親が4人、運転手が2人、そして梨の木にヤマウズラ。
また、『ダイハード3』(1995.US)では、起爆装置を解除しながら、刑事がこうつぶやいている。
Six booby traps, four dead ends, and a partridge in a pear tree.
仕掛けが6つ、行き止まりが4つ、そして梨の木にヤマウズラ。
一方、サンドラ・スコペトーネのミステリー『狂気の愛』(1991)では、刑事がニューヨークの事件統計を読み上げるときに、こう付け加えている。
Twenty-four drug abuses, three muggings, two suicides, and a partridge in a pear tree.
麻薬乱用24件、ひったくり3件、自殺2件、そして梨の木にヤマウズラ。
などなど気になる方はDVDでチェックしてみてください。
☆ 「クリスマスの12日」っていつ?
さて、「クリスマスの12日」とは、いったいいつからいつまでなのでしょう。その答は、アイザック・アシモフの短編ミステリー『クリスマスの13日』The Thirteenth Day of Christmas (1981)に載っている。(このタイトルも、唄のパロディ)
Some kids didn't know why Christmas had twelve days, but I explained that on the twelfth day after Christmas, which was January sixth, the Three Wise Men arrived with gifts for the Christ child.
中にはどうしてクリスマスが12日あるのか知らない子がいたので、ぼくはこう教えてやった。クリスマスから数えて12日目の1月6日は、東方の三博士が贈り物を持って、生まれたばかりのキリストを訪ねた日だと。
つまり、「クリスマスの12日」とは、12月25日から1月6日までの12日間を指すのだ。
日本では、クリスマスが終わるとすぐにツリーをしまうが、欧米などで年明けまで飾ってあるのは、クリスマスが12日間も続くからなのである。
1月6日は、キリストが来訪した三博士の前に初めて神性を顕した日であり、Epiphany(公現日または顕現日)と呼ばれる。
昔は、その前夜のTwelfth Night(十二夜)に Twelfth Cake を食べ、この唄を歌ったり、喜劇を演じて楽しんだという。
一方、「これはフランス起源の唄で、12の贈り物は1年の各月に関連している」と唱える人もいて、この唄の由来は、依然謎のままなのである。
本当にマザーグースには不思議がたくさん!!
|
|
|
<< 前の日記 |
次の日記 >>
|
|
|
|