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ヴィム・ヴェンダース『ランド・オブ・プレンティ 』/イサム・ノグチ展 |
11月17日 (木) |
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『ランド・オブ・プレンティ』
監督・脚本/ヴィム・ヴェンダース
出演/ミシェル・ウィリアムス、ジョン・ディール、
リチャード・エトソン、ウェンデル・ピアース
配給/アスミック・エース
2004年ヴェネチア国際映画祭に正式出品、ユネスコ賞受賞
公式ホームページ
http://landofplenty.jp/
この映画の宣伝キャッチコピー
「やさしい感動が胸に迫る、巨匠ベンダースが『パリ・テキサス』以来の最高傑作」
「やさしい感動」はいいが『パリ・テキサス』以来の最高傑作は書きすぎ
『パリ・テキサス』は傑作だが、この映画は16週間で撮ったという
小さな作品であることをはっきりさせた方がいい
小さな作品だからだめということはないが
ヴィム・ヴェンダースが9/11を受け止め、9/11を考えた
小論文とでもいったような映画である
今アメリカに住み、茫然として、とまどっているままのベンダースがいる
アメリカ生まれだがアフリカ、パレスチナ育ちの少女が
母の死のあとアメリカへ帰ってきた
飛行機のなかで
「神様、故郷に帰って来られたことを感謝します」
やってきたロスはホームレスのたくさんいる町だ
貧窮地区にある伝導所に住み,ヴォランティア活動をはじめながら
母の兄、伯父を捜す
伝導所の部屋で
「今日の日をありがとう」
「この部屋をありがとうございます」
「私の人生をありがとう」
伯父はヴェトナム帰りだが9/11の事件のあと
「アメリカは勇気ある国だ 守らなければならない」
アメリカを守ろうと、監視用に改造したバンを走らせ、
日々街の監視を続けている
ゆるやかに狂っているとしか思えないのだが、
本人は誠実、献身的・・・
アメリカの善意、アメリカの狂気を体現している
彼が追っていた中近東系の若者が何者かに銃撃される・・・
車は12万ドルもするハマーという車(米軍が戦争で使っている車)だった
どのような組織による襲撃なのか
暗視用ゴーグルをつけ拳銃で武装してアジトらしき建物に侵入する・・・
伯父がヴェトナムの話をする
「俺たちは勝った
冷戦全体にも勝った それなのに」
彼にはアメリカ軍の使ったオレンジ剤の後遺症がある
ヘリコプターが落ち2人しか生き残らなかった
私はそのうちの1人だ
姪「ギフトだわ」伯父「なんだって」姪「ギフトよ」
字幕では幸運と訳されたと思う
ここはギフトの方がいいのに・・・
劇映画というより、ロードムービーに近いのだが
ロードムービーというには旅の部分が短すぎる・・
アメリカのいらだちを伯父の行動に象徴されている
アメリカの自省が姪の行動に象徴されている
そしてゼロ地点までの二人の旅
ゼロ地点での二人の見せる優しい顔・・・
ここで映画が終わる
アメリカがこうあってほしいというベンダースの願いなのであろう
ヴィム・ヴェンダースのファンのサイト
http://www.wim-wenders.net/movie/land.html
同じサイトのヴィム・ヴェンダース
http://www.wim-wenders.net/bio/wimwenders.html
東京都現代美術館
イサム・ノグチ展へ
公式ホームページ
http://www.ntv.co.jp/isamu/
心に残った作品
「2mのあかり」
「オリジン」「この場所」「エイジ」
「エナジー・ヴォイド」
「無言のあゆみ」
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