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昨日参加、多和田葉子講演会『わたしと演劇』 |
11月08日 (火) |
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早稲田大学小野講堂にて
多和田葉子講演会『わたしと演劇』
多和田葉子さんはハンブルクに在住
日本語とドイツ語、二カ国語で
小説、詩を書かれ、劇にかかわり、
詩の朗読、さらに俳優として劇に参加もされている
立川高校でドイツ語を選択
早稲田大学ロシア文学科卒 語研でドイツ語も学び続けた 同人雑誌多数
卒論はロシアの現代女性詩人ベーラ・アフマドゥーリナ
1982 父親の仕事の取引先の関係からドイツハンブルグの仕事へ
以後ハンブルク在住
1990 ハンブルク大学修士課程修了 (専門はドイツ文学)
1999 アメリカのマサチューセッツ工科大学に四ヶ月、ドイツ語の作家として招待される
2000 チューリッヒ大学の博士号 文学博士(専門はドイツ文学)
博士論文は「ことばの魔術と玩具」
日本で出版された本
「三人関係」(講談社)1991
「犬婿入り」(講談社)1993 芥川賞受賞
「アルファベットの傷口」(河出書房)1993/文庫改題「文字移植」1999
「ゴットハルト鉄道」(講談社)1996
「聖女伝説」(太田出版)1996
「きつね月」(新書館)1998
「飛魂」(講談社)1998
「ふたくちおとこ」(河出書房)1998
「カタコトのうわごと」(青土社)1999
「ヒナギクのお茶の場合」(新潮社)2000
「光とゼラチンのライプチッヒ」(講談社)2000
「変身のためのオピウム」(講談社)2001
「球形時間」(新潮社)2002
( 第12回 Bunkamuraドュマゴ文学賞受賞!)
「容疑者の夜行列車」(青土社)2002
(第39回 谷崎潤一郎賞受賞)
講演でのお話から・・・
「自分としては、
小説を書いたり、詩を書いたり、芝居を書いたりしているわけではなく、
テキスト、ことばを書いているとそれが結果として、
小説であったり、詩であったり、芝居であったりする」
「自分にとっては演劇もまずテキスト、読むものである
上演されるとそれにプラスされるものがある」
「自分で書いたものを声に出してしまっている
これが演劇の始まりかもしれない」
「自分で書いたことばが声になりたがっている」
劇評について
「ベルリンの批評家は、自分がこれを最初に認めた、最初に発見したという ことをとても誇りにしている」
「ハンブルクの新聞はもっと常識的
ほめてあると必ずつまらないので行かないようにしている
その意味ではとても参考になる」
「日本の劇評はとても短くて
あれだけのスペースで何か言えるのだろうかと思う
ドイツの劇評は長い」
日本語について
「困ったところもあることばだと思っている
一番日本語のなかで力強いのは擬音語、擬態語です
身体性のある日常語と
明治以降につくった翻訳語、
抽象性のあることばとの間がつながっていない」
「ドイツ語では日常語と哲学で使うことばとはつながっている」
「80年代に来たとき
ドイツは声の世界だと思った
対話がすき
ラジオで書評に影響力があった」
「今は少しずつ変わって
漫画も読まれるようになった
そうした現象をドイツの日本化と呼ぶ人もいる」
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