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サムとの1か月 02月28日 (月)
土曜日、次のステイ先に移動するインターンのサムを東京駅まで見送った。
帰宅後、うちにつくなり「サムに元気かメールで聞いて」と言った5歳の息子。「サム行っちゃったね。でもいいや、この部屋にまだサムのにおいが残ってるから。」と小1の娘。

行きの電車では、サムと私、こども二人をはさんで座席に座っていた。途中、サムは何を思ったか、娘のジーンズの両足のすそを触った後、すぐに自分のひざに座らせた。娘はサムの頬に顔を寄せて、安心した表情で目を閉じ、静かに電車に揺られていた。
帰宅後、娘がいった言葉でやっとわかった。サムは、足元から出る電車の暖房でジーパンのすそが熱くなり我慢しかねていた娘に気付き、熱くないように自分のひざに乗せてくれたのだと。
サムにはそういう優しさがあった。それを思い出して、今日の地区研の帰りの車の中で目頭が熱くなった。一連のふるまいは無言でこなした彼女。静かで温かい余韻。

「見て。」と娘が持ってきた一枚の紙には、たくさん絵が描かれている。すごいね、それ一人で描いたの?と聞くと、「違う、母さんがいないときサムと描いたの。」
「ほら。」と息子が見せたLA-Q(ラキュー:細かいパズルのようなパーツを組み合わせて平面や立体の模型が自由自在に作れる)のピカちゅー。やっぱりサムと一緒に作ったと言う。
サムはすべての行動や意志決定に人の何倍も時間がかかる人だったが、手先が器用で、動きが丁寧で、話す言葉やつくりだす一つ一つのものに魂を感じる、不思議な存在の人だった。人見知りの激しいうちの子でさえ、サムがつくりだす様々なもの、サムの世界に魅せられて、特に携帯のストラップなどについている小さな人形でごっこ遊びをしてくれたのには本当に引き込まれて、言葉ではなく、触覚でサムと交信していた。初めは距離をおいていたこどもたちだが、いつのまにかサムを好きになっていた。


2週間前、サムが風邪と過労とストレスをこじらせ異常な容態となったとき、救急車を呼んで連れて行った救急病棟で、検査検査の12時間(一時はすい炎かもといわれた)、インフルエンザ患者に囲まれ、時折入ってくる血まみれの重症患者や危篤状態のご老人などを目のあたりにしながら、私は緊張と孤独と疲労で頭がもうろうとしていた。まわり全員が診察を終え一人残された待合室で、こらえきれず嗚咽した。涙がこみ上げてきた。なんで私はこんな目にあっているんだ、とつぶやいた。
でも、泣いたらずいぶん楽になった。
一晩の入院でようやく笑顔がもどったサムに、病院で起こったあれこれを話したら、
「自分はほとんど意識がなく、何も覚えていないけれど、あの出来事をことばにしたなら、それは『Odyssey』。」とサムは言った。
当たっていると思う。
涙が出たことも話したら、「涙のあと、人は強くなれることがある。」と言ってのけた。うーん、私はうなった。これも当たっていると思ったのだ。

私はこの後、やっぱりもらっていたインフルエンザを発症し、息子、娘と続き、わが家は地獄絵図となる。もう次の受け入れは夫が許さないだろうと思いきや、その夫、サムが帰った後、
「1年に1回くらいのペースでまた受け入れしていけば?」と言ってくれた。
そんなしょっちゅうさせてもらえるものではないと思うけれど、
サムとの日々が、家族にとってよい思い出となる一言だったから、
私はうれしかった。

やっぱり、さよならは、さみしい。
サムとまた会えることを信じている。
Re:サムとの1か月(02月28日)
Lauraさん (2005年03月01日 01時05分)

Samはカリフォルニア州からやってきたのではありませんか?
実は昨年パーティのラボっ子が受け入れたのです。 その前年にホームステイ
させてもらったホストだったのですよ。
ラボ インターンで今年再来日すると聞いていましたので、次はどこにステイ
するのでしょう? 
Re:サムとの1か月(02月28日)
IKU.T(いくてぃ)さん (2005年03月01日 08時34分)

パーティでの国際交流がさかんな様子、うらやましいです。

サムはウィスコンシン州から来た22歳の女性です。
名前はサマンサです。
ステイ中に22日生まれの22歳になり、カナダでは日にちと年齢の一致す
る誕生日を「シャンペンパーティー」といって記念の誕生日なのだと教えて
くれました。
こどもたちは、目の色や髪の色は違っても、同じ温かい体温をもつ人間なの
だと言うことを学んだ様子です。
Re:サムとの1か月(02月28日)
IKU.T(いくてぃ)さん (2005年03月08日 13時55分)

すみません。
サムの出身地はウィスコンシンではなく、
正しくは、カナダのノヴァスコシアです。
「スコとシだけつながり」で、いつも間違えてしまう私です。

Kテューター、ご指摘ありがとうございました。;;
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