森の中へ |
02月25日 (金) |
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昨日は、お話し会の勉強会。毎月担当が替わって自分の好きなテーマについてリポートして話をするのだが、今月は私の担当ということで、アンソニー・ブラウンの絵本を中心に話をしました。以前も紹介したことがありますが、彼の絵本は、なぞと遊びがたっぷりのワンダーランド。ひとつの絵本の中にたくさんの仕掛けが施してあるので、それを見つけていくのが本当に面白い。親子でじっくり絵本を見ながら、不思議なものを見つけあって絵本を読み合う時間が持てること間違いなし。
その中で、2004年に出たばかりの「シェイプゲーム」と「森の中へ」二つともかなり面白い作品なので紹介します。
「シェイプゲーム」は、彼が2001年6月~2002年3月まで、ロンドンのテート美術館で、教育委員会との共催で、ロンドン市中心街の小学校の大勢の子供たちに絵の基本的な見方を伝えるという仕事をし、そのときの子供たちが絵を見たときにどのように反応するのかを知って、そこに集まった子供たちや先生と一緒にワークショップ(シェイプゲーム)を行い、この絵本が生まれたそうです。そしてその試みが、彼の生き方そのものを大きく変えるきっかけになったそうです。(う~ん!!やっぱり子供の力ってすごい!)
「森の中へ」ある日朝起きてみたら、突然パパがいなくなってた。いつ帰ってくるのかママも知らないって!不安な気持ちを抱えたまま、少年は病気のおばあさんのお見舞いにケーキを持って森の中へと入っていきます。
森の中を歩いていくと、少年の前に、雌牛とケーキを交換しようと言う男の子や、ケーキを横取りしそうな女の子と次々に昔話に出てくる主人公たちが現れます。そして、最後におばあさんのうちにやっと着いてみるとそこには・・・
昔話の記憶は、不思議なエネルギーを発して、私たちが困った時に助けてくれるのかもしれません。さて、どのくらい不思議なものを見つけられるかな?
この絵本は、アンソニー・ブラウンならではの仕掛けがあちらこちらに散りばめられて、たくさん昔話を知っている人ほど楽しめる絵本です。
私も今日の小学生Gでのラボでしっかり楽しみました。やっぱり子供たちのほうが断然発見するのが早い。「あっあれみつけた!」と私が言うと、「さっき言ったじゃん」と子供たち。負けていられないと、家に帰ってから他にもないかと確かめた私でした。
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おがちゃんさん (2005年02月26日 20時26分)
私もアンソニー・ブラウン大好きです!トミーさんの日記で名前を見つ
けて感激して書き込みしています。私が最初に出会って好きになった本
は“PIGGYBOOK”、本やでふとこの本を読んだらこのお母さんが何年か前
の自分と重なって思わず買ってしまいました。早速帰って子どもと主人
に見せたら、主婦うけしそうな本じゃないとか言われて頭にきました。
この気持ちあなた達にわかってたまるか!と思いました。GorillaもZoo
もすごく好きな本です。本当に人の気持ちを鋭く描く、しかもユーモア
を織り交ぜて温かく描いているすごい作家だと思います。
2年前に彼が来日した時講演会に行って、サインをしてもらうときに
PIGGYBOOKの終わり方に関して質問して教えてもらいました。優しそうな
人でした。
Shape Game はお兄さんと子どものころよくしていた遊びで、本の最後に
書いてあったように、一枚の紙にどちらかがどんな形でもいいので描い
て、もう一人のひとがそれに違う色で足して絵にするのです。私も講演
会のワークショップで隣の人とやってみました。楽しかったです。
テイトギャラリーで働いていたことで触発されて絵本を作ることになっ
たのですが、その時に画家がいろいろな細かいことを一つの絵の中に描
いていることを知ったそうです。絵本にもある家族の絵でそれを説明し
てくれました。「36冊(それまでに書いた彼の絵本)の絵本の中で自
分は Shape Game をし続けている」と言っていたのが印象的でした。
In the Forest は昔おばあさんの家へバスに乗って行ったことを思い出
して書いたそうです。
さて、トミーさんトミー・デ・パオラのHPありがとうございました。
私は「神の道化師」が印象に残っていますがトミーさんはいかがです
か?
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トミーさん (2005年02月26日 20時39分)
おがちゃんさん
すっごいですね~アンソニー・ブラウンの講演会に参加したことがあるんです
か?一度原画を見てみたいと思ってました。やっぱり都会に住んでいないとそ
ういうチャンスはないんでしょうね?残念!!
それにしても、色んなことをご存知ですね。びっくりです。色々情報教えてく
れて有難う。テート美術館で働いてたんですか?絵本の中には、子供たちとの
ワークショップの話しか載ってなかったので、そうなんだ~と感心して読みま
した。
トミー・デ・パオラの絵本は、やっぱり「まほうつかいのノナばあさん」か
な?彼のマザーグースの絵本もアメリカに行ったときに手に入れて帰ってきま
した。レイモンド・ブリックスのとはまた違って良いですよ。
今度「Piggy Book」も探して読んでみます。まだ翻訳されていない本がたく
さんあるので、どんどん翻訳してほしいなと思っていますが・・・
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