神戸のこべっこランドにて、待ちに待った鷲津名都江氏のマザーグース講座を開催しました。
さっそうと会場に入って来られた時、昔、拝見していたお顔と変わらないにこやかな表情でご挨拶していただきました。
童謡歌手でいらした頃を知っていますが、自己紹介される中でアニメのアタックナンバー1の主人公の声や、ディズニーランドの白雪姫の声をされているとまでは知りませんでしたので、ユーモアをまじえてのお話しにとても身近に感じながら拝聴することができました。 二時間の講座はあっと間に終わってしまうほど充実していました。
以下にレジュメの一部を紹介します。
Ⅰ“マザーグースって?”
*マザーグースのイギリスにおける呼称“ナーサリー・ライム(Nursery Rhyme)”の意味するもの
ライム(rhyme)…押韻詩、脚韻 歌とは限らない…メロディの有無
*“伝承”ゆえに、バリエーションもいろいろ。
*イギリス伝承童謡とマザーグースの結びつきは?
・ジョン・ニューベリー編『マザーグースの歌(Mother Goose's Melody, or Sonnets for the Cradle)』(c.1765)
・『マザーグースの歌(Songs for the Nursery, or Mother Goose's Melodies for Children )』(1719?)
ー>アメリカのグース夫人(1665年生れ)説 (1860年にひ孫がボストンの新聞に投書)
Ⅱ日本の伝承童謡“わらべうた”との相違点
*ジャンルの幅の広さ -> 遊びうた、物語、早口言葉、なぞなぞ、風刺詩、男女の詩など
*大人と子どもの共通文化ー>現在の英語圏に生き続けるマザーグース
新聞の見出しや、アリスの話に登場するマザーグースなど
*耳で、口で、音を楽しむ押韻詩ー>特にナンセンス詩は韻の面白さが決め手。
・日本語はpitch accent(高低アクセント)、英語はstress accent(強弱アクセント)
スキップと歩きの違い -> 英語のリズムは力を抜くことがポイント
音節の長さの違い ・school →スクール film → フイルム
・韻の心地よさ
・脚韻(rhyme) ・頭韻(alliteration) ・母韻(assonance) ・子韻(consonance)
例をもちいて実際にきれいな声で歌って下さいましたので、感心しながら唱えました。 できていると思っていましたが、強弱のリズムのワークショップはあらためて大切だと思いました。
講座の中でのキーワード
☆英語圏の子供たちは、意味をわかる前にリズムで唱えている。
マザーグースは、強弱で歌おう!
☆英語で聞くマザーグースと日本語のマザーグースとは、楽しさが違う?
言葉のリズムが違うから!
☆“Chanting” で歌おう!
ラボっ子たちにもこれからしっかり伝えていきたいと思います。
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