今日の一冊『汝、尾をふらざるか 詩人とは何か 谷川雁』 [ テーマ ] |
12月31日 (金) |
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思潮社より「詩の森文庫」という新書のシリーズが刊行された
002がこのタイトルです 2005/1/1刊行 980円
谷川雁さんの文章のアンソロジー
久しぶりに拾い読む
文章はどれも詩のようで、
そのことばの届いているところを読みとるのはとても難しい
しかしこれは確かに詩人であり、実践活動家であり、
ラボ・パーティ運動に関わった谷川雁さんの軌跡なのだ
ヘンゼルとグレーテルのように
谷川さんが落とした白い光る石のようなものを
月光の中に探しもとめ、たどってみたい
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学生時代に谷川雁さんの詩や評論など著作は読んでいた
生身の谷川さんとは
思いがけず、69年ラボ・パーティ事務局に参加したときにお会いし
薫陶を受ける機会があった
草創期のラボ・パーティにあって
谷川さんの考えや提案はそのことばの届く
その幅や深さにおいて抜きんでており、大きな影響を受けた
私の中にある何かを認めてくださったのも谷川さんである
79年に退職され、その後は『十代の会』の活動を始められた
退社前ラボ・ライブラリー政策の中心にあって
最後に『国生み』制作に全力を注がれた
『国生み』は英語はC,W.ニコルさん、音楽を間宮芳生さん、絵を高松次郎さんと
ラボ・ライブラリー制作第一期の集大成とも言うべき作品だ
残された『国生み』刊行が当時の経営の判断により、
中止になるかもしれないという問題がおこったが
刊行を求める声の結集によって、かろうじて出版される結果となり
本当によかった
「『段々降りてゆく』ほかないのだ。飛躍は主観的には生まれない。
下部へ、下部へ、根へ、根へ、花咲かぬ処へ、暗黒のみちるところへ、
そこに万有の母がある。存在の原点がある。初発のエネルギーがある。」
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Re:今日の一冊『汝、尾をふらざるか 詩人とは何か 谷川雁』(12月31日)
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カトリーヌさん (2005年01月01日 17時15分)
早速探してみます。本当に月の光にきらきらと輝く小石のような言葉をラボっ子と共に追
いかけている気がします。聞き慣れたライブラリーのなかにも、ラボっ子たちの何気ない
姿にもはっとさせられるものがいくつもありますね。
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