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命の水 |
11月06日 (土) |
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AAN(アジア砒素ネットワーク)のフィールドを案内して頂いた。ダグウェルという比較的砒素混入度の低い水源からの水をろ過して給水する方法や、飲み水用の貯め池(洗濯・入浴禁止)からの水を汲みあげてろ過→給水、それから川の水を利用したスローポンド式ろ過による給配水と、地区によって様々な方法で安全な水の供給に尽力している様に頭が下がる。飲料用水道では体を洗ったり洗濯や動物を洗う事は禁止、と×印を描いた絵を見せて啓発教育も行っていた。
砒素入り水を飲み続けて頭部に癌が発症し、手術で一命を取りとめた女性、現在は砒素混入していない安全な水のお陰で体調は回復していると言う。手のひら一面に砒素中毒症状を呈している女性もいた。お金で水を買うという習慣のなかったこの地で、自分たちの安全の為に管理費(必要経費の1割だけど)を支払い安全な水を手に入れるという、自助努力の一部を住民に課す教育をしている。
まだまだ洪水が引かない湖と化した田んぼでは、多くの村民が魚を捕っていた。
ミネソタ大学院生のファーハナさんが、車の窓からバナナの皮と2Lの空ペットボトル2本を外へ放り投げた。「待って!」「やめて!」と制する私に向かって「バナナの皮は放牧されているヤギの餌になるの。ペットボトルは村人の水入れ容器になるの。容器は高いので貧しい人は買うことはできないけれど、落ちていれば見つけた人がHAPPYになるの。Very Sad Recycle ね・・・。」と声をひそめて言った。事実、村人は変形したり変色したりしているペットボトルを大切に使っていた。
アジアンハイウェイはインド・コルカッタへと続いている。中立地を挟んでバングラデシュとインド、双方の警備人がにらみ合う。荷台が空っぽの大型トラックが続々と国境を越えインド側へ入って行く。そして対抗車線をこれでもかと満載の大型トラックがボーダーラインを超えてこちら(バングラデシュ側)に入って来る。
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