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ヴィクトリアの休日 |
10月10日 (日) |
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レースのカーテン越しに柔らかい陽光が入ってくる。空は抜けるように青く、まるでお手本のような良い天気。朝早くからジョキングや散歩を楽しむシニアの姿、ゆっくりとアフタヌーンティを楽しむ老夫婦の姿を多く見かけた。
インナーハーバー沿いにゆったりと歩いた。木琴を弾く人、似顔絵を描く人、ネィティヴ・インディアンの手彫り品・・・等々、。パフォーマンスやクラフト実演の前に人だかりができている。鯨ウォッチングのツアー参加者が赤い防寒着に身を包んで船に乗り込んで行く。水中公園ツアーの船が静かに動き始める。カモメがゆったりと弧を描く。
州立議事堂前ではロイヤル・マラソンが開催されていた。ランニング姿でゼッケンをつけたまま街の中を歩いている人が沢山いた。ゴールでは家族が走者を取り囲み拍手を贈る。最後の人は5時間20分強。それでも参加賞のメダルを首に誇らしげに微笑んでいた。昼食に入ったレストランでも参加者の家族と思われるグループを多く見かけた。みんな満ち足りた顔をしている。
議事堂隣のロイヤルBC博物館ではエジプト展が開催中。北の国から何千年の時を超え、距離を飛び越えて古代の王達の物語に耳を傾けた。エジプト展開催の為常設展のスペースは半分に削られていたが、それでもBCの浜辺や森の自然の様子を垣間見ることができた。熊・狐・アライグマ・ビーバーなど、まだまだ野生動物の宝庫である。
夜、州立議事堂前芝生広場に何千本もの蝋燭が並んだ。癌で家族を失った人々への追悼セレモニーが行われていた。キャンドルの風除け外袋にはカラフルな色のメッセージが書かれていた。それらは、家族を失った悲しみや、故人への愛情が綴られていた。キャンドルの前で祈りを捧げる人、身じろぎもしない人・・・、愛する家族との別れは辛い。
この芝生広場には、第一次大戦、第二次大戦、朝鮮戦争で亡くなった兵士を弔うモニュメントや、この街の命名の由来となったヴィクトリア女王の像が建立されている。
チャイナタウン街はここでも活気に満ちている。漢字表示や飛び交う広東語は暫しここがカナダであることを忘れさせる。開拓時代を彷彿とさせる鉄道、マーケットスクエア、クリスマスハウス、ゴーストストリート・・・碁盤の目のように整備された通りをのんびりと歩く。街中が公園のような都市である。
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