―――くるりんぼうずの大すきなわけは、とってもたのしいからです。それに、早口でいうからです。かまどから、くるりんぼうずがとび出して、つぎつぎとおいかけっこするのは、とってもおもしろい。でも、おとっつあんとおっかさんは、がっかりだったろうな。やいていたもろこしパンににげられて。
くるりんぼうずとおいかけっこするひとがずいぶんいたけど、みんなまけてしまった。でもさいごにまけたのは、くるりんぼうず。―――K子(小3)
―――もろこしパンがとび出して、くるりんくるりんいくので、くるりんぼうずになった。「みんなまかしてきたんだぞ~」というところがおかしい。くるりんぼうずはいばっていて、ちょうしにのりすぎて、きつねに食べられてしまった。「ほう、そうかい」といったときには、もうおそい。ぱっくりやられてしまって、ちからがぬけてしまった。―――T君(小2)
歌うように、くるりんくるりんと、もろこしパンが転がるリズムに乗って、話がつぎつぎとすすんでいく。I’ve outrun an old man, an old woman,・・・おいらはかけっこで・・・と、どんどん負かしてきた者たちが積み上げられていく。早口だからこそ調子が出て、小さい子ほど、必死にしゃべった。みんな、はじめは、くるりんぼうず、最後はきつねになりたくて、困ってしまった。二組に分かれて、掛け合いをした。本当に楽しく遊べた。
関連の絵本としては、マーシャ・ブラウンの「パンはころころ」は、とても語りがいい。絵も生き生きしているので、私はよく読んだ。同じように瀬田貞二訳の「おだんごぱん」も加えて、広がりを持たせた。これは少し、やんわりとした絵で、やさしく静かに扱える。
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