Re:Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
がのさん (2006年12月11日 10時48分)
dorothyさん
【その1】
>復刻版を読んだことはありませんが、漱石とは切っても切れない地に
生まれた私、旧字体・旧仮名遣いの「吾輩…」「坊ちゃん」は読んだこ
とがあります。
----------------------------
漱石の作品、「吾輩…」や「坊ちゃん」あたりは、低徊派本山の作家の
作品ということで、カチッとした鴎外の文体とはちがって、ケラケラ笑
いながら親しく読んできたように思いますが、じつはピタッと“人間
学”にふれるもっともっと大きな存在であることを改めて知りました。
この歳になってそれを知るようじゃ、しょうがないのですが。
そうでしたっけ、dorothyさんは四国・松山が郷でしたか。一度だけ出張
で道後温泉に行ったことがありましたが。日ごろ、ヴォランティア活動
のなかで、春ごと秋ごとに文学散歩の案内役をやっておりますと、東京
でいえば、谷中、本郷、浅草、本所、馬込、神奈川の横浜、鎌倉、湘
南…、どこへ行っても漱石、鴎外、一葉の足跡に出会うことになりま
す。先日、伊豆の伊東へ行ってさえ、木下杢太郎の記念館に立ち寄れ
ば、鴎外が、一葉が、漱石が、という具合い。それほどポピュラーなは
ずなのに、じつのところは意外に読まれていない、読んだつもりになっ
ている人が多い、しかし、こういう大きな知性は、このあとなかなか現
われないのかな、と思ってしまいます。いまの親の世代がこれを読まな
いと、立ち消えになっちゃうような心配があります。
【つづく】
|
|
|
Re:Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
がのさん (2006年12月11日 01時15分)
ばーばーじゅこんさん
【その2】
自信なくわが身の不甲斐なさに哀しくなって、
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買い来て妻と親しむ
実務には役に立たざるうた人と 我を見る人に金借りに来る
それでも、なんとか気力をふりしぼって…
何となく明日はよき事あるごとく 思ふ心を 叱りて眠る
新しき明日の来るを信ずといふ 自分の言葉に嘘はなけれど
体調が悪い。このまま死ぬのかなあ、と弱気になったようなとき、
氷嚢の下よりまなこ光らせて 寝られぬ夜は人をにくめり
そんならば生命が欲しくないのかと 医者に言はれて黙りしこころ
小樽をうたったものでは、
かなしきは小樽の町よ 歌ふことなき人人の 声の荒さよ
あらそひて いたく憎みて別れたる 友をなつかしく思ふ日も来ぬ
世渡りの拙きことをひそかにも 誇りとしたる我にやはあらぬ
子を負ひて 雪の吹き入る停車場に われ見送りし妻の眉かな
どのうたにも哀切な思いが引き出されます。小樽でのうたではないかも
しれませんが、恋を知ったときにはこんなうたが…、
君に似し姿を街に見る時の こころ躍りを あはれと思へ
山の子が 山を思ふがごとくにも かなしき時は君を思へり
石狩の都の外の君が家 林檎の花の散りてやあらむ
かなしきは かの白玉のごとくなる腕に残せしキスの痕かな
すっかり話は漱石からも鴎外からも逸れてしまいましたね、やっぱりわ
たしゃオタンチンパレオロガスでした。
|
|
|
Re:Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
がのさん (2006年12月11日 00時02分)
ばーばーじゅこんさん
【その1】
>来春1月14日に行うパーティ40周年行事の打ち合わせやら、文集
作りに追われて眼がおかしくなっています。
----------------------------
40周年ですか。すごいですね、わたしがまだ生まれていない(…というの
はウソ)ころからラボ・パーティをなさってこられたわけですね。ほかに
もどなたかいらっしゃいますか、40周年を迎えるという現役の方。千葉
支部には長いことラボの活動にたずさわって来られた方は多いのです
が、だいたいリタイアしておいでですよね。何でしょうか、ひとりの女
性を40年も引きつけておくものは。
> 漱石さんの文章は読めませんね。小樽の実家にある戦前の文学全集
(父が昔の文学青年)を開いて、4段組と漢字の多さにびっくりして読
む気になれなかったのを思い出しました。
小樽でしたね、ご実家は。小樽のゆかりといえば、小林多喜二の「蟹工
船」「不在地主」、石川啄木、伊藤整、小熊秀雄…などでしょうか。と
りわけ小学生から中学生のころに読んだ啄木の歌は、いまも数十、諳ん
じていますよね。なにかにつけてあの清冽なイメージが口に出てくる。
何をやってもうまくいかないとき、
はたらけど はたらけど 猶わが暮らし楽にならざり ぢっと手を
見る
【つづく】
|
|
|
Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
さちこさんさん (2006年12月10日 17時31分)
この時期にこのタイトル、
ふふふ~~、「がの節」しっかりと拝読させていただきました。
オタンチンパレオロガス!
面白い響きですね。
これくらいの皮肉だと、
言った方も言われた方も
「ユーモア」として救われるかもしれませんね?
今日はチェコ語サークルの方たちと
チェコ料理を食べに行く予定でしたが、
家族の体調が優れずに家にいることにしました。
2月にはかの国へ行こう!と盛り上がっているメンバー達ですが、
私はあと数年先になりそうです。。。
|
|
|
Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
dorothyさん (2006年12月10日 17時02分)
復刻版を読んだことはありませんが、
漱石とは切っても切れない地に生まれた私、
旧字体・旧仮名遣いの「我輩・・・」「坊ちゃん」は
読んだことがあります。多分、父の蔵書の中に
あったと思います。また、鴎外は、大学の授業で
「舞姫」を研究書にとりあげられ、半年間、
悪戦苦闘したのが(悪夢のように)よみがえります。
その次に提供されたのが「にごりえ」。
サボりにサボった学生時代の苦悶を思い出させて
くださり、感謝・・・?します。
オタンチンパレオロガス、懐かしいです。
私のことではないですよね。
|
|
|
Re:Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
がのさん (2006年12月10日 12時03分)
ちこらんたんさん
【その2】
それならなぜ〔早=明〕ラグビーか、って。そこはねぇ、人間て、自己矛
盾のなかで生きている存在なのよ、所詮は。
でも、いい気になって出歩いたバチがあたったか、また調子を悪くしち
ゃって。早く体調を戻してインフルエンザ予防ワクチンを射たないとや
ばいと思いつつも、医者がOKを出してくれない。やっとついこのあい
だ射ってもらったばかりです。
横浜のあの会場あたりは、まあ、あんなもんです。キンキラキンの見て
くれだけ。中身は空っぽスッポンポン。消費と遊びの好きな人種がひし
めく空間。ウシ臭くなかったですか。ほら、ひしめくを漢字で書くと
「犇」、ウシがいっぱいなんよね(こういうことを言うから、オタンチン
パレオロガスといわれるんだけど)。山(掃部山)のほうから井伊直弼大老
の像が見下ろし、「拙者のもくろんでいた文明開化とは、あんなものじ
ゃないはず」と憤然としているはず。だけど、あんなもんなら、いまい
ちばん景気がいいといわれ、ぼんぼん高層ビルがぶっ建っている名古屋
で十分見られるでしょう、ちこたんのいるすぐ足元で。そうじゃなく
て、見てもらいたいもっとすばらしい横浜って、いっぱいあるんです。
文学と歴史に満ち、シックで美しい横浜が。いつかゆったりと時間をと
ってまた出てきてください。足にガタがきていなかったら、とっておき
のところを案内しますよ。
|
|
|
Re:Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
がのさん (2006年12月10日 11時37分)
ちこらんたんさん
【その1】
>40周年の会場にはいらっしゃらなかったのかなとふと思いまして。せ
っかく出向いたので、お会いできるものならお会いしたかったなと思い
ました。私がピチピチしてるうちに。
----------------------------
うえ~ん、無視された~! と、まず拗ねておいて、このカモさんをど
ういじめてやるか…。突っつくにも、このところ刀が錆びちゃっている
からなあ。まずは、ちこたんは大丈夫さ、100歳すぎてもピチピチの可愛
いチンコロ姐やでいるに間違いないだろうから。
ラボの40周年はともかく、師走の横浜に来られてよかったですね、いろ
んな人にも会えたようで。
遠方からの人で、この機会に会えないか、と云ってくれる知人も二、三
人はいたのですが、11月の下旬あたりはちょっと体調を悪くしていて、
それどころではなかったんです。風邪をこじらせたあとの重篤な気管支
炎というところで、寝込んでしまう十数日。食欲もなく、一日にラ・フ
ランスを1個だけなんて日もあり、一挙に5キロほどウェイト・ダウ
ン。もともとメタボ傾向がありましたのでちょうどよかったようなもの
の、声が出ない。ちこたんに会ってさんざん悪口を言っていじめたくて
も、声が出なけりゃしょうがない、というわけ。
ところが、神さまって、イタズラ好きなんですねぇ。あの12月2、3日
あたりはケロリと恢復。からだのシンのあたりに若々しい力もよみがえ
って、そうなれば外へ出たくて仕方ない。やりたいことがいっぱいたま
っている。2日の昼間は久しぶりに〔早=明〕ラグビー観戦で代々木の国
立競技場へ。早稲田が大勝して気分がよければ、急いで帰って、夜には
教会主催のハープのコンサート。翌3日は「森鴎外展——鴎外をめぐる
人々と子どもたち」へ。
なぜラボの集会のほうへ行かなかったのか、って? うん、きれいな人
たちに会うのが恥ずかしかったし。だってほら、ナイーヴじゃん、純情
じゃん、わたしって。それに、しばらく臥していて落ち葉のように萎れ
果て、このまま死ぬのかなと思っていたあとでしょ、ダンディなわたし
としては見苦しいところは見せられないじゃないですか。というか、ほ
ら、イヌと人込みがどうしても好きになれないのよね。空騒ぎ・浮かれ
騒ぎが苦手だし。
【つづく】
|
|
|
Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
candyさん (2006年12月10日 11時12分)
オタンチンのもとがコンスタンチン・パレオロガスから来ている・・・
そうなんですか!
オタンコナスと言う言い方もありますね?
元の言葉も意味も判らずどちらもただ悪態をつくときに使うものと思っ
ていましたが・・・。
すみません。漱石の原書は難しすぎて太刀打ちできません。
幼少期が悲惨であったことが、大文豪への道であるならば、我家のプチ
作家には、試練が少なすぎたかも!
|
|
|
Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
ばーばーじゅこんさん (2006年12月10日 11時10分)
横浜の余韻が、なんとなくザワザワ(?)と身体に残っていることに
加えて、来春1月14日に行うパーティ40周年行事の打ち合わせや
ら、文集作りに追われて眼がおかしくなっています。
眼のためではないのですが、漱石さんの文章は読めませんね。小樽の
実家にある戦前の文学全集(父が昔の文学青年)を開いて、4段組と漢
字の多さにびっくりして読む気になれなかったのを思い出しました。で
も、この全集を 中学生時代に 物置のすみに隠れて読んでいた記憶が
あります。小さいころの私は「本の虫」でしたが、今はあきらめまし
た。文字の大きいのをおっています。
|
|
|
Re:★オタンチンパレオロガス! 漱石を慕いて(12月09日) [ 関連の日記 ]
|
|
|
ちこらんたんさん (2006年12月09日 23時46分)
すみません、まだ日記はじっくり拝読していないのですが、
がのさんも横浜にお住まいなのですよね?
40周年の会場にはいらっしゃらなかったのかなとふと思いまして。
せっかく出向いたので、お会いできるものならお会いしたかったなと思
いました。
私がピチピチしてるうちに。
|
|
|