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ランボーの詩 「永遠」 |
01月22日 (月) |
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今日、服部君が "We studied beautiful Japanese."と言って、先生わかりますか?というので、あなたは何をテーマにしているの?と聞くと中原中也の「汚れちまった悲しみに」を取り上げているんですと言う。私も読んでみたかったので貸して?と頼んでみると、いろいろの詩人の詩が1編ずつ載っているという。例えば?と聞くと、ランボーと返ってきた。知っていますか?といって「永遠」という詩の一部を暗唱し始めた。知ってるもなにも、私の卒論は「ランボー詩集」。懐かしくなって原書を出してきた。これは最初と最後の連。(拙訳)ランボーの後期詩編の中にある。(フランス語の文字の上の記号アクサンが入っていないが)
L'ETERNITE 永遠
Elle est retrouvee. みつかった。
Quoi? ― L'Eternite. 何が? ― 永遠が。
C'est la mer allee 太陽と合体した海。
Avec le soleil.
一年に1回くらいこの頃大学のゼミの先生関連の映画会等に大学へ行っている。すごく刺激になる。また聴講にもどろうかな?なんて考えている。大学の頃字面でしかわかっていなかった詩が今はもっと深く読み解けるような気がする。先生はいつでもいらっしゃいと言ってくれている。
中学1年生になって、金子みすずの詩に付け加えて創作して書きなさいという課題ができなくて、残されていた服部君。話を聞くとその想像力のなさに驚いた。その服部君の口からランボーの詩がでてくるとは。彼の成長が嬉しかった。この1年パーティでPoemsを少しずつ訳してきたが、みんななかなか上手だ。私達テューターが訳したものより上手でちょっとびっくりする。服部君も詩が好きになって、詩集を読んでいるようだ。私が「成長したね。」というと「ラボは想像力がないとできませんからね。」という。参りました。
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Re:ランボーの詩 「永遠」(01月22日)
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返事を書く |
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がのさん (2007年01月27日 21時21分)
そうでしたか、卒論が「ランボー詩集」。
かつてはわたしもずいぶんフランス詩を読みました、
ランボー、ヴェルレーヌ、ボードレール。それに、
アンリー・ミショー、ルネ・シャール、フランシス・ジャム、
アポリネール。とりわけボードレールに
いかれた時期があり、それを翻訳出版なさっている
村上菊一郎先生(故人)のおとなりに下宿したことも。
青春の甘酸っぱい、ちょっぴり悲しい思い出とともに、
覚えていますよ、ランボーのこの詩。
途中には「希望など、断じてない、/
昇天などあるものか。」といったフレーズも
織り込まれ、泣くような思いで読んだものです。
あれがまたみつかった!
何が? 永遠が。
それは溶け合わされた海、
太陽に。
ぼくの永遠の魂よ、
おまえの誓いを守ってくれ、
夜が孤独だろうと、
昼が火と燃えようと。
(略)
あれがまた見つかった!
————何が? ————永遠が。
それは溶け合わされた海、
太陽に。
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