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『共生の思想』に共感 |
11月13日 (日) |
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『日本まさに荒れなんとす』の本の中で、ニコルさんは、日本の国土や自然の素晴らしさ、それは言い換えれば、多様性に驚嘆するということかと思うのですが、その素晴らしさを日本人自身が気がついていない、全てその価値以下のお金に換算する事しか知らないことが、今の日本の危機を生み出している一因だ、と述べています。
それは、「たぬき」や『帰ってきたたぬき』に述べられていることと共通しますね。だから日本の美しさを守る為に自分にできることとして「アファンの森」財団を作って活動していらっしゃることは皆さんも良くご存知ですよね。
それに対して、黒川紀章氏は、都市建築ということを考えることで、
50年、100年先の都市のあり方を考えていらしゃる。すると、建築に思想を持ち込まざるを得なくなる。そこで、40年も前に「共生の思想」を持論として提唱し、都市計画を進めてきたということを述べておられる。
私は、黒川氏のこの考え方は、これからの地球環境をどう回復し、守っていくか、を考えていく私達の指針となる考え方だと感じました。
黒川氏の共生の定義は、
①対立・矛盾を含み、競争・緊張の中から生まれる刺激的で創造的な関係を言う。
②お互いに対立しながらもお互いを必要とし、理解しようとするポジティヴゥな関係を言う。
③いずれの片方だけではとうてい不可能であった新しい創造を可能とする関係をいう。
④お互いの持つ個性や聖域を尊重しつつ、お互いを拡げようとする関係である。
⑤与え・与えられる大きな生命系の中に自らの存在を位置づけるものである。
ということです。
共生とは、強調や妥協とは違い、両者に「対立・矛盾があり、にもかかわらずお互いを尊重し共通項を拡げ、新しい創造的な関係を築き上げようとする関係」(p・177)だそうです。
私達が、THE ONE AND ONLY EARTH の歌から、感じ取って、みんなに発信しようと思っていること:
《私達は地球の一部であり、地球に生かされていることに気づく。そして、一人一人が地球環境を守る為に何ができるか考える》
というプランを考えていく際に、とてもよい指針になる考えだと思いました。
そもそも、人間が生きて繁栄していくことと、地球環境を守るということはとても対立・矛盾のあることだし、先進国と開発途上国がお互いの利害をぶつけあったら、解決策を見つけることはとても難しいことでしょうから。そういう関係にあっても、お互いを尊重しつつ、共通項を見つけ出し、それを拡大していく為の創造的な解決策を模索する、それって難しいけど、案外シンプルなことではないのかなあという気がしています。その辺をみんなで見つめられればいいなあ、と思っているのですけど。解決の為に、私ができそうなことをさがせればいいなあと。
そして、黒川氏がおっしゃっているように、この考えが、これからの
日本が国際的な立場で日本の独自性をアピールしていく際に必要な思想的な柱になっていくといいなあ、と思います。
是非関心のある方は、読んでみて下さい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4884746090/qid%3D1131865737/250-8379587-1969056
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